内藤陽介の世界(田中の角度から)


 「ネタ」つうのもなんか日本語としてあれなんで新コーナー「話題」にしますた。「しますた」と書いている田中が、日本語を気にするとは笑止千万ですか、そうですかw 

 この間、オフ会なるものを人類史上はじめてやりましてですね、そこにもご来賓いただいた内藤陽介さんの著作が某女史といまああらた話題になってます。というわけで皇室の慶賀を祝しまして、今日は以下の著作もあります、内藤さんの本の簡単な感想を以下に。

皇室切手

皇室切手


 僕の北朝鮮の知識は内藤さん経由で始まってまして、以下の本は歴史的快挙じゃないか、といつも思っているものです。皆さんはご存知でしょうか?

北朝鮮事典―切手で読み解く朝鮮民主主義人民共和国

北朝鮮事典―切手で読み解く朝鮮民主主義人民共和国

切手だけで北朝鮮の歴史的事件や政治的・経済的構図、人物から風物に至るまではげしく網羅しております。小口の工夫は手にとってご覧いただきたい逸品でして、いまでもたまに私も小口でパラパラ遊んでおりますw。嫌韓流ものを読むよりもこれ一冊を熟読・愛読することを推奨いたします。

 内藤さんはプロパガンダ研究の一環として切手を通してさまざまな国の政治的スタンスの移り変わりを分析しておられまして、中でも私が個人的にいっきに読めたのが以下の二作です。


マオの肖像―毛沢東切手で読み解く現代中国

マオの肖像―毛沢東切手で読み解く現代中国


解説・戦後記念切手 濫造・濫発の時代1946‐1952

解説・戦後記念切手 濫造・濫発の時代1946‐1952


 私もかって文革時代の中国切手をなぜか収集して喜んでいましたが(いまはすべて知人に寄付)、集めるだけでなく切手発行と一国の政治的プロパガンダの結び付きを鋭くえぐるという視点は内藤さんの独壇場でして毎回興味深く読ませていただいております。内藤さんの世界観をざっくと読めるのは以下のものが手ごろではないでしょうか?

これが戦争だ!―切手で読みとく (ちくま新書)

これが戦争だ!―切手で読みとく (ちくま新書)

 今月末には、私もその昔収集してました満州の切手を研究したものが発刊されるそうでして興味がわきます。

 このほかにも旧植民地、中近東、戦後の日本経済・社会の構造問題ものなど、バランスのいい史観とともに興味深い作品が多く、内藤さんの著作から近現代史のとっかかりをすすめていくのもいいんじゃあるまいか、と思っております。

というわけで立岩理論の解読wに忙しく、忙しいときは知人を売れ、の格言を実行させていただきましたm〔〕m