石橋湛山研究室(mixiネタ)

 mixiネタをここでというのもなんですが、偶然、上の「石橋湛山研究室」というコミュニティを朝早く起きてたら運よく管理人を継承できました。ここ毎日、「今日の湛山」というコーナー?をつくって湛山の著作から紹介作業を行ってます。もしここでmixiをおやりになっている方がおられましたら(アク禁になってないかぎりw)どなたでも参加できる設定ですのでどうぞご参加ください。こんな感じで引用するだけですが。


「我に移民の要なし」
『全集』1巻『東洋経済大正2年5月15日号

「思うに今我が国民は一の謬想に陥れり。人口過剰の憂いということこれなり。政治家、評論家はこれによってすなわちあるいは大陸発展を唱え、あるいは北守南進を主張す。もとより言う者によってその理由とすることは種々これ有るべしといえどもその最後の口実は常に人口問題なり。略 しかれども吾輩は思う、我が人口は果たしてしかく過剰なるか。近頃内地米の供給うようやく人口と比例せざるに至りたるをもって、人ややもすれば即ち食料の不足を言い、而して食料の不足はすなわち人口の過剰を意味する如く考うといえども。内地産食料の不足せるは必ずしも我が邦に限らず、文明国の多くは皆その大部か、もしくは一部を他より輸入せざるなし。けだし古交通機関の未だ備わらざる時代は、もし内地の食料不足せば是非ともその過剰人口はこれを外に出すか、もしくは生産を防止するかより外に、始末の途なかりしならんも、今日は全くこれと異なれり。工業盛んに起こり、貨物の外国に出すこと多きを得ば、食料は仮令国内に一粒一片の生産見ざるもまた意とするところにあらざるなり。しからば則ち控ゆるに東洋、南洋、ないしアメリカの大市場をもってし、而して食料はこれをアメリカ大陸に求むるも、インドに求むるも、支那に求むるも自由自在なる我が邦が豈六千万、七千万の人口に過剰を苦しまん。我輩は我が国民がかくの如き根拠なき謬想に駆られて、いたずらに帝国主義を奉行し、白人の偏見に油を灌ぎ、はては米人の嫌がるを無理に移民せんとするなど、無益の葛藤に気を疲らすの、誠に愚かなるを思わずんばあらざるなり」。

 mixiばかりずるいぞ!という声もある(あるのか本当に?)と思いますのでこちらでも速報性はぜんぜんないでしょうから、数日遅れでupしてみたいと思います。ただ引用するだけで基本的にはコメントなしですませますが…。