「特別企画 TVドラマの女優たち「あの役」が最高なんです!」in『週刊現代』

 今日発売の『週刊現代』で過去のTVドラマに出ていた女優とそのドラマを五本選びました。まだ僕も読んでないのですが、同誌のこの種の企画は毎回楽しんで、しかも経済と同じくらい熱心にやってます(笑。お楽しみください。

週刊現代 2015年 10/3 号 [雑誌]

週刊現代 2015年 10/3 号 [雑誌]

竹森俊平『欧州統合、ギリシャに死す』

 ギリシャ危機、そして共通通貨ユーロの行方を考える良書。独白形式なので読みやすい。自国の経済的利益を最優先としてユーロ圏の現状維持を志向するドイツと文化的利益を優先するフランスによって成立しているユーロという歪んだ通貨をめぐる分析。ギリシャ危機も簡単に言うと先延ばしされただけ、という大方の見方を竹森さんらしく深く分析している。

 数年前のギリシャ危機から今年の危機の再発までの時系列的事象が詳しく、今回の「救済」のフレームも丁寧に解説しているので便利。緊縮財政はGDPを減らすことで結局はギリシャ危機を継続させるが、同時にギリシャ危機を解決しないとフランスの離脱という形でユーロが消滅する可能性もあり、そのユーロ離脱の手法も本書では丁寧に説明していて、通貨とは何か? を考える上で多くの人のいいテキストになるだろう。

欧州統合、ギリシャに死す

欧州統合、ギリシャに死す

映画『天空の蜂』

 近所のシネコンでレイトショー。見ようかどうかとても迷った。日本映画のエンタメではやはりウエットな部分と怒鳴り声的演技とでもいうものがとても気になり満足なものがあまりないので、DVDでみるのが定番だが。平均点以上の出来なのだけど、やはり上記の諸点がとても気になった。簡単にいうと私的動機がどうしても「国」や「社会」への怒り=犯行に結びつく想像をみている人に伝えるのを失敗している。なのでそこを情感でブリッジするといういつものワンパターンになっている。ネタバレになるので具体的に書かないが、主人公の技官の「活躍」「暴走」があまりにもマンガである。脇役陣がかなり頑張ってて、仲間由紀絵が特に妙なエロスを発散していて気になる。

天空の蜂 (講談社文庫)

天空の蜂 (講談社文庫)