早読み!東洋経済

 恒例の2008年上期経済・経営書ベスト100ですが、まだ書店には並んでなく著者や関係者だけにお届けなので少しだけ遠慮して、順位はご想像におまかせして、ベスト100に入った知人の方、そして僕がベスト3にいれたもの(あと自分のw)を以下に羅列。

 高橋洋一『さらば!財務省』、田中秀臣『不謹慎な経済学』(どうもありがとうございました)、増田悦佐『日本文明 世界最強の秘密』、タレブ(望月衛訳)『まぐれ』、高橋洋一霞が関埋蔵金男が明かす「お国の経済」』(田中のベスト3位)、中村宗悦『後藤文夫』(田中のベスト1)、門倉貴史イスラム金融入門』、飯田泰之『考える技術としての統計学』、上野泰也『デフレは終わらない』(田中のベスト2)、松尾匡『「はだかの王様」の経済学』、ロンボルグ(山形浩生訳)『地球と一緒に頭も冷やせ!』、ロジャーズ(望月衛訳)『ジム・ロジャーズ 中国の時代』。

以上でした。他に学会・研究会での知人ベースそして私が献本いただいた本(つまり担当編集者が知人なこと多し)の中では、以下のものがありました。コリアー『最底辺の10億人』、上久保敏『下村治』、堂目卓生『アダム・スミス』、柳澤治『戦前・戦時日本の経済思想とナチズム』、フリードマン暗黒卿解説w)『資本主義と自由』、『近代日本の万能人 榎本武揚』、フランク『日常の疑問を経済学で考える』、笹倉和幸『標準マクロ経済学』、トッド『文明の接近』。

 基本的に僕は翻訳には票をいれない、マクロ経済での立場が同じでありそれを話題にしたもの、専門的でも広く読んでもらいたいときは入れる、の三本柱を考慮して票をいれてます。特に二番目が最重要な選択基準です。ただこれは毎回書いてますけれどもお祭りなんで、そんなに深い意味はなく、意義としてはこのベストを通じて「へ〜こんな本があったのか」ということが世間に知られることだと思います。僕もただ単に楽しんでやってるだけです。それでいいんだと思いますね。今年のベスト1にはドン引きしたのは確かですがwwwwwww ←wがとまらんぜよwwww

ダーク・ナイト

 初日、お昼。観客は三分の二ぐらいかな? 長尺であり、物語は意外とオーソドックスに起承転結の抑揚をもって進行していく。前作をもうよく憶えていないのだが(笑)、今回の方がやはり正義と悪の逆転とか境目なし、とかいう最近のこの種の「深い」ヒーロー物の定番を追っているのだが、正直、そういう二元論の崩壊みたいなテーマに、そう簡単に入り込めないのだが。むしろ『すばらしき世界』みたいな原作を利用して、単一の価値観をとことんみせて終わったほうが、その種の「深さ」や「怖さ」を映像で体験できるような気もする。ネタばれになるので深くは書かないが、もちろん料金分の面白さを見せてくれることは間違いない。しかし正直、もうバットマン善悪二元論の崩壊話は飽きてきたというのが正直なところ。ジョーカーとバットマンでそれこそ前者の最後の口上ではないけれども、永遠に二元論の崩壊話やっとれ、といいたくなるジョーカーなオレがいるw。まあ、アメコミのヒーロー物で僕が拾い読みしているのがそういう傾向が強いということもあるけれど。ポニョにすればよかったかも 爆

オリジナル・サウンドトラック ダーク・ナイト

オリジナル・サウンドトラック ダーク・ナイト

劇場にあったSex and the Cityの盾看板の女たちの方がバットマンよりもカッコよかったw

THE FRANK COLOR STORIES&聖☆おにいさん

 世間は盆休みとオリンピックモードですが、当ブログの日常は変化なしですw。

 このフランクシリーズは素晴しいですね。最初に読む気になるまで時間がかかったんですが、この色彩感覚(色校が大変でしょうね。原画をぜひ見たいと思いました)とグロテスクなストーリーは蠱惑的な、という表現がふさわしい怪しさに満ち溢れている。

 心の中の禁断の領域をてかてかの原色系の世界で味わうことで、この猛暑を忘れることができるかもしれない。ということで僕はこの人の作品を御代わり中=別な作品を注文中。

THE FRANK COLOR STORIES

THE FRANK COLOR STORIES

 そして中国共産党ぽい演出を斜め見しながら(ああ、やっぱ文化や国民性違いすぎるなあ。東アジア共同体など文化面でも官僚発の戯言と再認識)、じっくり読んでたのがこの話題作『聖☆おにいさん』1、2巻。各巻ともに薄いのにも関わらず、非常に熟読というかするめのように反復して味わうことができる本。その意味で上のフランクシリーズと似ている。書き忘れたが上のフランク絵本は日本語版であり、そもそもこの絵本は英語を読めなくても十分堪能できるものである。

聖☆おにいさん (2) (モーニングKC)

聖☆おにいさん (2) (モーニングKC)