まさにいぶし銀の名著、藤井良広『金融NPO』


 頼母子講勧進元だった子息の本を、頼母子講を使って這い上がった貧困層(資産ゼロ・子ども多数、無職・学歴あんまりなし、母子家庭という岩田正美『現代の貧困』の貧困三重奏)の子息オレ、が世代と時空を超えてここに絶賛する。


金融NPO―新しいお金の流れをつくる (岩波新書)

金融NPO―新しいお金の流れをつくる (岩波新書)


 これは素晴らしい本。90年代以降のマクロ経済環境の失敗と市場の失敗(市場の不在の意味で)とが悪影響を与え合うことで民間への資金供給の空洞化ともいえる事態が生じていると著者は考えている。この事態を背景にして自生的に現れたさまざまな非営利金融組織の活動を、著者の持ち味である緻密な取材で伝えていく。視野は国内だけでなく海外にも及ぶ(もちろんグラミン銀行についても言及がある)。


 速水日銀総裁時代の日銀政策批判二部作(『縛られた金融政策』と中原伸之氏との事実上の共著『日銀はだれのものか』)と実は対をなす、藤井さんの日本の金融システム全体への問題提起の書。いつの間にか大学の先生になられていたのだが、あいかわらず現場主義的で冷静な分析はさすが。


これは必読。というか、今日現在(はてな界隈だけみても)、誰も言及してなさすぎ。もっと注目すべき本

 経済なのか? 萌絵ちゃんの新刊でてたの巻


 三月くらいにこちらの副館長さんと三人で目白で切手ランチ兼切手購入ツアー?していらい、何してんだか把握し忘れてた(笑)、深田萌絵さんの新刊がでてました。たぶん面白いはず(いや、そのうち読む、たぶんw)。


私、おバカですが、何か?―偏差値40のかしこい生き方

私、おバカですが、何か?―偏差値40のかしこい生き方


 まあ、おバカではないのは確かですよw


 ところで同傾向??の書籍としては、萌絵本以外にこちらの本(chick lit系)が超おススメ。むこうの若い版中村うさぎ(90年代くらいのね)なんだけども、もちろんこちらの方が洗練されててさらにおバカ(^^;。爆笑必至です。


買い物おバカ日記

買い物おバカ日記


 東の深田か、西のボスナックか。


 年末の裏ベストを、岡田『世界征服』本とともに盛り上げてくれることでしょう。で、バカときたら次は下の話題ですが、なにか?

 マトリックス、アニマトリックス、アホリックス


 ある学生に、「(作文の練習で)この三大噺で作文書いてみたら?」とすすめてみる、オレ田中。しかし当の本人が『アホリックス』をまだ見ていないので、これからみながら寝ます。


アホリックス [DVD]

アホリックス [DVD]