スパイダーマンの図鑑


 病膏肓に入る。スパイダーマンの図鑑に手を出すなり。原書は2000円だが、翻訳のほうはその三倍以上で古書が出回っている。買えんよ、そんなのw。当然、原書である。アメコミの高コスト構造をどうにかしてほしいな。しかしカラーと上質紙の世界になれてきた自分が怖いw。ちなみに図鑑自体のできはそんなによくない。スパイダーマンの基本情報としてほしいのは詳細な文献情報と世界観の年表かなあ。ネットにあるけどね。


Spider-Man: The Ultimate Guide

Spider-Man: The Ultimate Guide


 ちなみにアメコミ専用のマンガ喫茶、もしくはアメコミ図書館でもないのかな? ない? そのうち田中んちがそうなる? はあ、そうですか、そうですねw。

 スパイダーマンの結婚

 これはかなり面白かった。映画だとキルスティン・ダンストが演じたM.J(メリー・ジェーン)の家族や仕事、友人関係を丁寧に描くことで作品に深みを与えることに成功している秀作。特典の実写版結婚式も微苦笑を誘う。映画のほうもこんな感じでハッピーエンドにしてもらいたいが無理かな?

Marvel Weddings

Marvel Weddings


評価 ☆☆☆☆

 

 吾妻ひでお『うつうつひでお日記』ほか


 読了って感じ。最後のインタビュー読んでて、自分のニート(政府定義)時代を思い出す。毎日のように散歩=図書館、本屋通い。あのころが一番小説を読んでいたけど最近はほとんど読む時間がとれない(ーー;)。この『うつうつひでお日記』自体は後半がいい。


うつうつひでお日記 (単行本コミックス)


 だいぶ前に既読してたんだけど、ちょっとしたきっかけで再読しちゃったのが以下の二冊(とはいえ二回目なのでとばしとばし)。きっかけに便乗して感想を少し。


アストロシティ:ライフ・イン・ザ・ビッグシティ (JIVE AMERICAN COMICS シリーズ) アストロシティ:コンフェッション (JIVE AMERICAN COMICSシリーズ)


 前者は退屈(今回は数秒で放置決定)。あいかわらずの自己満足的アメコミ。それに反して後者は面白いのでおススメ。最後に収録されている短編もいい味を出している。ただしこの種の「集団ヒーローもの」と「ヒーロー内面もの」の掛け合わせのパロディでもあり、オマージュでもあるような作品はほかにも多いようだが、どうもなあ……苦手。

それと期待はずれだったのが以下、Frank ChoのLiberty Meadows 1。正直、読むに絶えず放置。吾妻ひでおの1/10000000ぐらい(当社推定)なレベル。なんでこれがアメコミ界で人気があるのか理解できず。途方にくれるのだった……。だって高いし


Liberty Meadows 1 (Liberty Meadows (Graphic Novels))

 デスノート DEATH NOTE 最終巻


 最終巻をなんとなく購入。連載の最初と最後のほうは読んでいたのですが、この最終巻のほうはほぼ読んでいた内容。まあ、評価としては第一部(部になってたかどうかは忘れた)の最後で終わりにすべきだったでしょうね。とりあえず冗談でしばしば援用させてもらったので感謝?。

DEATH NOTE (12) (ジャンプ・コミックス)

 DAREDEVIL:BORN AGAIN にみる参入障壁としてのアメコミのチームワーク?


 キャラ別アメコミでは最もなじめるのがこのデアデビルものかな。昨日、DVD生活でとりあげたシン・シティの作者でもあるフランク・ミラーがここでも原作を提供した代表作のひとつ。デアデビルである盲目の弁護士マット・マードックがここでは元恋人に身元を売られてしまい、職業から家・財産まで一切失うという大ピンチを迎える。どん底ヒーロー物と呼びましょうか。しかしキャプテン・アメリカほか一群のヒーローたちの出現がどうも興ざめ。ラストもかなり唐突な終了という感じで前半がいいだけに残念。☆☆☆1/2 


 というか、日本のコミックでは絶対ありえない盛り下がり方=マニアにしかわからないほかのヒーローのちょっかいとしか思えない介入、これはいかがなものかと。この本筋に関係ないヒーローたちが興ざめ的にわらわら出現して「チームワーク」?をみせつけるるという構成法をなんと読んだらいいのか、いっぱいありそうだ。

で、ただでさえ一般読者はデアデビルなんか知らないのにたまたま映画みて、じゃあアメコミとか読んでみようと手にしてもだね、ストーリーとはほとんど関係ないのに、わけわかんない兜かぶったのとか、アメリカ国旗のタイツはいた背中に三度笠みたいなのしょった連中が、緊張感ゼロででてきたら、なんのこっちゃかさっぱり意味不明なわけで、自らの参入障壁を異常に高めるのに成功??しているようにしか思えないのですよ。


 例えばいま大学の近所のよくいくお蕎麦屋さん 笑)に置いてあるので読んでいる『頭文字D』で秋名の下りバトルをしてたらいきなり『ナナハンライダー』の光がいいおやじになってハチロクをぶっちぎっていったらおかしくない? おかしくない、ああそうですか (その前にDもナナハンも知らんてか?)爆。


たぶん版元にキャラ自体の権利が所属している関係かもしれないけど(調べてないので勘)、この奇妙なヒーローのチームワーク営業活動は日本的なヒーローのチームワークとかなり異質。ここらへん増田エッサッサを刷新する可能性もありかな。


Daredevil Legends: Born Again


ちなみにceenaさんの以下のエントリーも参照のこと
「マンガを読んでアメコミを読まない12の理由」:マンガとアメコミの違い。
もとネタはこれ(エッサッサ本のフォローとして利用可能)
http://www.silverbulletcomicbooks.com/pb/110088256276289,print.htm

 トミーネ祭り実施中

 増田本のネタ的発展をめざすコーナー(あるいは1年でどこまでアメコミ含めたコミックの達人になれるかを冗談半分で試すコーナー)です。

 エイドリアン・トミーネの初期作品集の『32 STORIES』を読みました。これは『SLEEPWALK』に比べると格段に読後感すっきり。もちろんトミーネ節(「性格の悪い人間、或いはささいな悪意の日常図鑑」とでもいうべきもの。こういうととりとめがないのだが、ほぼすべてのストーリでカタルシスとは無縁な、むしろトミーネの絵が描写している人物のニキビ、吹き出物を淡々とみせられている感じ。)が顕著な作品もあることはあるが中心ではない。『オプティック・ナーヴ(視覚神経)』シリーズの誕生経緯も書かれていて勉強には役立ちます。短編小説を読む感じはかわらずですね。

 私が好きな作品は、夜寝ない女エミーシリーズ、理髪師のストライキもの(HAIRCUT)、手癖の悪い男の誤算を描いた(LIFTER)かな。

32 Stories: The Complete Optic Nerve Mini-Comics

32 Stories: The Complete Optic Nerve Mini-Comics