速水健朗さんMCによるTokyo FM「TOKYO SLOW NEWS」に電話出演してバイデン政権(仮)の経済政策についてコメントしました。
以下からアーカイブ放送が聴けます。
いつものようにPythonさんに放送内容を的確にまとめていただきました。感謝!
twitterで書いたものを以下に。
インフレ目標2%の未達成だけにこだわる批判はまったく頭が悪いな、といつも思ってます。インフレ目標は最終目標ではなく中間目標。最終ゴールは雇用最大化と経済の安定。いわば航路を間違わないですすむ目安。目安目指して進むことに意味があり、航路が間違ってないので雇用も大改善した。政策の常識。
そして「リフレ≒インフレ目標付き金融緩和を8年近くやってインフレ目標に到達してないのでまだ言ってるのか、失敗だ」というのは、上記を理解してない頭の悪さを公言しているか、或いは悪質なだけである。航路の中間点(本当の真ん中ではない)に達しないのは、財政政策の失敗による航路からの逸脱。
航路から逸脱しても、再度インフレ目標を目指して航路に戻ってきて(昨年末にまた外れてまだ帰ってきてないが 悲)、また雇用が改善しはじめた。インフレ目標批判者は、この雇用の改善を説明できない。要するに頭が悪いので経済をひとつ(財政政策だけか財政再建だけか)の視点からしか把握できない。
こういう基礎的な政策の常識を理解できないのが、日本の論壇や政治・行政の現場。奇跡的に安倍前首相が理解できたのは日本の幸運以外のなにものでもない。その財産を活かさないと日本は、また目安や航路を完全に失って迷走するだろう。それに寄与するのは頭が悪い人たち=ワイドショー民等だ。以上。
twitterでつぶやいた内容。『正論』12月号に書いたアトキンソン氏の論への批判に関連してのもの。
アトキンソン氏の「生産性」は、森永康平さんが、本日の「おはよう寺ちゃん」で指摘されている通りに付加価値/労働者なので、経済を刺激すればいいだけ。しかも中小企業の中堅企業と小規模企業の生産性(上記の意味)が向上するには、単に経済が活性化すれば今までも後者から前者にヒトやカネが移動している。儲かるからだ。
アトキンソン&財務省は中小企業のうち、小規模企業を淘汰し、規模を増やすことで生産性上昇を目指している。だが景気が良くなれば自然にそうなる。新型コロナ危機で困窮している飲食・宿泊等トップ三業態は規模拡大で生産性を向上させる余地は少ない。中小企業はコロナで困窮してるだけだ。
もっとも企業の生産性を上げる眼に見える話は、「人手不足」を加速化させること。これは1)人手不足に見合った賃金を払えない企業は退出、2)人手不足対応のための設備投資や革新が進む、ことで生産性が上昇する。カルト以外の人ならば、それがコロナ前には起きていたことを確認することは容易だろう。