井上智洋『人工超知能」(秀和システム)

 昨年、話題作『人工知能と経済の未来』と『ヘリコプターマネー』を連発した井上さんの最新作は、人工知能の啓蒙的な概説書といっていい軽めのエッセイだと思います。

 Aiに関連する話題「意識とは何か」やロボットの反乱などの可能性などについて言及しています。この種の話題を知らない人にはいい概説になっていると思います。個人的にはもっと突っ込んでもいいのではないか、と思いました。

 ちなみに意識をめぐっての議論は、僕らも10年ぐらい前からやっていたので、その意味では生存権や社会政策の見直しを含めてさらに立ち入ってもよかったのではないか、と思います。ここらへんは前著の世界に展開していくのでしょう。