初版は邦訳もでて、『テラスで読む経済学物語』(日本経済新聞社、上原一男・若田部昌澄訳)ででておりまして、私も訳書は出版されたときに訳者から献本いただいた思い出の本でした。それが10数年ぶりに新版として登場しています。すべての章に新情報が付加されてまして、読みやすい英語で書かれています。10数年前に訳書を読んだときにはほとんどスルーしていた公共選択論の章などが今回は最も興味深く読めました(まだこの章と新序文だけで、あとはペラペラ流し見ただけですが)。
新序文には、1)ソ連邦の崩壊と「クローニー資本主義」と化した現在のロシア経済からの教訓(市場化がルール不在のときは私的独占(独占よりも専横がいいでしょう)など社会が停滞するという教訓)、2)アメリカの復活と日本の停滞(規制緩和の成功と失敗、という後者は日本の例で「産業空洞化」論や国際的競争論からの視点で僕からはちょっと採用できない見方ですが、他方で財政・金融政策の失敗もきちんと取り上げてます)、3)中国経済の成功と将来の課題(高齢化社会の到来への懸念)が書かれています。
New Ideas from Dead Economists: An Introduction to Modern Economic Thought
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- 作者: トッド・G.バックホルツ,上原一男,若田部昌澄
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ランズバーグの本を紹介したら広告で本とかDVDとかでちょびっとエッチな画像がでてしまい職場でみれないだろう、という要望?をいただきましたので本の感想書いた上で後日工夫して再掲示しますね(^^;)