遅れたけど東洋経済経済書


つ、つええ、黄金本w いや、読んでません。すみませんm( )m
つうか同じ会社のエコノミストがなんか異常に多く投票しているのだけども!? 
まあ、いいか。お祭りだしw 


僕の選評を以下に再録(掲載されたものではなく完全ヴァージョン)

【第1位】→ ベスト100では第10位

『脱デフレの歴史分析』/藤原書店

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 通貨制度の選択が繰り返し失敗してきたという批判的視座から、日本の近代全体を視野にいれた「天使のように大胆で、悪魔のように繊細」な業績である。単なる経済書というよりも思想的な事件といっていい。



【第2位】 →ベスト100では第1位
『日銀はだれのものか』/中央公論新社

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 福井総裁のスキャンダルやゼロ金利解除などで日銀に社会的な注目が集まるなかで、政策の場にいた著者の批判的で実証的な証言はきわめて重い。

【第3位】 →ベスト100では第4位

『ヤバい経済学』/東洋経済新報社

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 翻訳ということでランキング入りにいったん躊躇したが、やはり今年上半期最大の話題作をはずすことは難しい。この本を人に薦めないことが一番「ヤバい」。


もし他に数冊選べというならば、『日本経済の構造変動』、『世界デフレは三度来る』、『障害者の経済学』(これは実は最後までヤバイとどっちにするか悩んだ)、『ゼミナール経済政策入門』、『経済学的思考のエッセンス』といったところだろうか。しかし重なる時期を異なる解釈で書いた安達本と竹森本が同位とはねえ、面白い。

ちなみに拙著『ベン・バーナンキ』本は第24位。感謝。少なくとも小島さんの本よりも上なのはうれしい 爆w

(補足)
暗黒大陸さんとecon-economeさんの指摘もあるので改めて同誌をみてみたんだけども、一位の黄金本に投票したUFJ三菱の人は投票者8人中4人ですね。下に投票者の所属の概算書きましたがかなりのバイアスですね。

 これでは選んだほうも選ばれたほうもかなり戸惑うでしょうね。日ごろからの同誌の素朴な観察をふまえていうと『週刊東洋経済』に最近1年以内に書評を寄稿した人たちに三菱UFJ多数という選考者の集合に思えちゃうので改善してもらったほうがいいかもしれませんね。


つうか、やはり今回のベストは一位もそうだけど、全体の得票者の構成割合をみても特定組織に偏向しているので、全体の得票についてもたとえ祭りであってもダメ、というのが正気な評価でしょうね。こういう祭りは大好きなだけにちゃんと編集サイドに配慮してほしいですよ。


田中の概算(名称は田中の勝手な省略形につき詳細は同誌をみてください)

みずほ証券 2名
三菱UFJ  6名(総投票者でみてもそのウェイトは1割超。そして黄金本については著者以外の5名中4名が投票したことがとりあえずわかる。ただし記事は投票者すべての名前を列挙したとは注記されていないので残り一名の方の動向は不明)
第一生命  2名
ニッセイ基礎研 2名
富士通総研 1名
メリルリンチ1名
三井住友1名
水戸証券1名
住友信託 2(以下、名は省略して数字は人数)
日本総研
新光総研1
大和総研
大和証券
浜銀1
東レ経営1
住友商事
USB証券1
三菱総研1
ドイツ証券
JPモルガン
電力中央研1
東海東京証券
埼玉りそな1
資生堂
大学教員 17
評論家1
千倉1

ちなみに僕は上にも書きましたが黄金本は読んでませんので内容の評価を行うものではありません。そのうち読みますが