弱者のための新古典派経済学第五回

 余剰分析を利用して、簡単にコメの補助金政策の評価、規制緩和の意義、そして(部分均衡の観点からですが)パレート効率、非効率についての簡単な説明、そして厚生経済学の基本命題まで説明していきます。なお「貿易の利益」全般、また一般均衡分析の枠内でのパレート効率の説明については下記の参考文献を参照してください。

http://www.youtube.com/watch?v=mv7acRLwHOY

一般均衡分析の枠内でのパレート効率の意味、そして貿易の利益の説明については以下の教科書を参照のこと。

スティグリッツ ミクロ経済学 (スティグリッツ経済学シリーズ)

スティグリッツ ミクロ経済学 (スティグリッツ経済学シリーズ)

マンキュー経済学 I ミクロ編(第3版)

マンキュー経済学 I ミクロ編(第3版)

TPP問題を経済学の基礎から理解するための動画と参考文献

TPP問題をそこそこ正確に理解するにはどうしたらいいのか? まず経済学の初歩から少しずつ理解を深めるのが近道。安易な米国陰謀論、単純な安全保障や文化などを持ち出した議論におぼれてしまうのはやはり知的・教養の面からもあまりに情けない。

まず動画では以下のシリーズを第1回から6回までみて経済学の基礎を固める

この動画と同時に以下のテキストを読むといい。飯田本については第二章だけでまずはいい。上の動画とかなり連動しているはず。また動画と飯田本にある余剰分析を拡張した「貿易の利益」については以下の藪下他の第12章を直接読むことをおススメする。この章では簡単にTPPの説明もあるので動画→飯田本(第2章)→藪下他(第12章) で一応基本はほぼ完ぺきに抑えることができる。

入門・経済学 第3版

入門・経済学 第3版

次はTPPのきちんとした経済学に立脚した概説書とやや詳細なTPP本を読むことをすすめる。最適なのは前者では浜田宏一本、後者では米国の研究者たちの書いた以下の本(浦田氏の解説も読むように)。

アベノミクスとTPPが創る日本

アベノミクスとTPPが創る日本

米国の研究者が書いたTPPがよくわかる本

米国の研究者が書いたTPPがよくわかる本

ここまでおさえたうえで、次のTPP「反対派」「賛成派」の議論が展開された動画を参照されるように。

動画を見終えたあとに、「賛成派」は前者の本を、「反対派」については後者の本を読んでよく論点をつめたほうがいい。ちなみに後者の本は完全に反対ではない。懐疑的立場が強い程度。

TPPでさらに強くなる日本

TPPでさらに強くなる日本

TPPと日米関係

TPPと日米関係