TPP問題を経済学の基礎から理解するための動画と参考文献

TPP問題をそこそこ正確に理解するにはどうしたらいいのか? まず経済学の初歩から少しずつ理解を深めるのが近道。安易な米国陰謀論、単純な安全保障や文化などを持ち出した議論におぼれてしまうのはやはり知的・教養の面からもあまりに情けない。

まず動画では以下のシリーズを第1回から6回までみて経済学の基礎を固める

この動画と同時に以下のテキストを読むといい。飯田本については第二章だけでまずはいい。上の動画とかなり連動しているはず。また動画と飯田本にある余剰分析を拡張した「貿易の利益」については以下の藪下他の第12章を直接読むことをおススメする。この章では簡単にTPPの説明もあるので動画→飯田本(第2章)→藪下他(第12章) で一応基本はほぼ完ぺきに抑えることができる。

入門・経済学 第3版

入門・経済学 第3版

次はTPPのきちんとした経済学に立脚した概説書とやや詳細なTPP本を読むことをすすめる。最適なのは前者では浜田宏一本、後者では米国の研究者たちの書いた以下の本(浦田氏の解説も読むように)。

アベノミクスとTPPが創る日本

アベノミクスとTPPが創る日本

米国の研究者が書いたTPPがよくわかる本

米国の研究者が書いたTPPがよくわかる本

ここまでおさえたうえで、次のTPP「反対派」「賛成派」の議論が展開された動画を参照されるように。

動画を見終えたあとに、「賛成派」は前者の本を、「反対派」については後者の本を読んでよく論点をつめたほうがいい。ちなみに後者の本は完全に反対ではない。懐疑的立場が強い程度。

TPPでさらに強くなる日本

TPPでさらに強くなる日本

TPPと日米関係

TPPと日米関係