今日は後楽園へ

 今日は後楽園に遊びに……ではなくて、社会主義理論学会という、つい数日前に知った学会にでかけてきました。

 http://wwwsoc.nii.ac.jp/sost/index.html

 お目当ては同僚の中村宗悦ならぬ中村宗之氏の報告「ホモ・サピエンスの交換性向─類人猿の比較研究─」を聞くため。報告自体は面白くいい展望になっていたと思いましたが、フロアからのマルクスベースの反論がなかなか興味深く、というか懐かしく、なるほどなあ、と思ったのです。中村氏の報告だけで早々に退出。

 中村さんは以下の訳書を出されています。松尾匡さんのライバル??分析マルクス主義ですねw

自己所有権・自由・平等

自己所有権・自由・平等

 なんで聞きにいったのか、というと中村氏の研究が、僕がいま最終章を準備している福田徳三の流通論と関連するからなんです。これそのうちエントリー書きますが。福田は類人猿ではないのですが、未開民族の「交換」をもってマルクスエンゲルス批判の総仕上げと、より広い意味での流通過程論を展開しようとしたのでした。今日の中村氏の報告は遺伝子レベルでの交換性向の存在を明らかにするというものでした。マルクスエンゲルスそしてスミスの「交換」よりも広義の交換(分配面も含む)を明らかにした点で、僕にはまさに遺伝子を知った福田の流通論(交換と分配の総合理論)の基礎づけに使えると思いました。

ジェボンズ『経済学の理論』

 経済学が労働というものを従来の伝統(ある種の労働は生産的だが、ある種の労働は非生産的)から切断することを示したのが、このジェボンズの『経済学の理論』の功績のひとつだろう。一般的にこの『経済学の理論』は、同時代の経済学者カール・メンガ―、レオン・ワルラスらとともに「限界革命」を代表する業績とされている。実際に、ジェボンズは限界効用逓減の法則を明記し、それを利用して市場の理論(=交換の理論)を提示している。

あとで続き書く

経済学の理論 (1981年) (近代経済学古典選集〈4〉)

経済学の理論 (1981年) (近代経済学古典選集〈4〉)