ああ、われもまたアルファブロガーといわれしか

 本日発売の『日経ヴェリタス』の「アルファブロガーの情報力1」で、僕のブログの紹介、日々のネットを使った情報収集、さらにリアルでの情報の取り方の重要性についての記事が掲載されています。


 まあ記事もでてますし、とりあえずしばらくは続けますが、「長期ではどのブログもみんな死んでいる」(けいんず)。


 土日はなるべく余暇ネタとしてマンガ、それ以外は極力、経済関係の記事で頑張りたいと思います。

片岡剛士・若田部昌澄「経済危機と経済学―70年代大インフレ期の日本のマクロ経済政策をめぐってー」

 最近、自分の仕事ばかりに関心がいってて(余暇はマンガ研究だし 笑)、学会の方にまったく注意がいってなかった。表記の片岡・若田部報告の存在をなんと昨日、友人たちに飲み会で聞くまで知らなかった 笑。

 で、上記の報告は経済学史学会の全国大会で行われる。自由参加ではないので要注意。

 若田部さんから概要をお聞きしたが、実に興味深く刺激的だった。いまの日本の経済政策、世界大不況を理解する上で、大恐慌期(もちろん昭和恐慌も)とこの70年代の高インフレ時代の研究がかかせない、と思う。

http://society.cpm.ehime-u.ac.jp/shet/conference/73rd/73rdprogramme.pdf

続く

山下 雅之『フランスのマンガ』

 ちょっとこれは……COEが漫画に多額の研究資金を投じたときから懸念しましたが、政府の予算配分の歪みが生み出したきわめてセンスに乏しい書籍に思えます。


 ただ類書が日本にないので重宝されるでしょう。でも、これが日本のBD(フランスマンガ)の標準として参照されるならば、それこそ日本のBD研究に歪みを与えるでしょうね。読んでてなんか僕より相当古い世代の人のフランスマンガの断片的な紹介に思えたし、後半は日本マンガのフランスへの影響を、マーケット側もふくめて書いているけど、問題意識が乏しいの風景観察的記述の羅列でしかない(少なくともユリイカ『マンガ批評の最前線』の小田切論文などを参照すべき)。


 紹介レベルではいえば、mixiのBD研究会の過去ログにはるかに及ばず、また研究レベルにはまったく到達していない。こんな中途半端なものがでてしまうのが、文科省の予算でなんとなく大学の先生が研究して、この手の本を出してしまう、というまさに懸念されたことの表れでしょう。まあ、この本を弁護するかどうかでその人の立ち位置とか批評レベルの水準もわかるでしょうね。

 ちなみに同時に購入した竹内オサム氏の『本流! マンガ学』は、日本のマンガ批評のお仲間意識の露骨さへの警鐘として非常に参考になる。たぶん竹内氏の批判の延長に、(児童文学館ネタ以外で)僕の『マンガ論争勃発2』でのインタビューの位置取りもくるかも。ともかく日本のマンガ研究者の身内意識と商売至上主義やアカデミズムブローカーの横行には本当に辟易。

フランスのマンガ

フランスのマンガ