よい大人へのアマゾンからのクリスマスプレゼント


 予約していた日本国民の多数に、アマゾンから今日あたり届いたと思うのが下のこれ。大人のサンタさんもオツなことするねえ〜笑
 ちなみに正月に発売される某誌での「田中秀臣賞」では第4位でした 笑)


 

リア・ディゾン2008年度版カレンダー ([カレンダー])

リア・ディゾン2008年度版カレンダー ([カレンダー])

聖夜に買った本


 聖なる夜に買った本w


 個人的にスピリチュアル関連ネタとしてプチ注目中。


日本経済 タブーの教科書 (別冊宝島 1492 ノンフィクション)

日本経済 タブーの教科書 (別冊宝島 1492 ノンフィクション)


 冒頭から須田大先生の日銀ダム論の僕からみれば間違った解釈でがっくりきたが。ダム論でダムが満ちてないからではなくて、単にデフレギャップが存在している=日銀の経済シナリオの過ち、と国際標準理解で見た方がわかりやすい。日銀ダム論自体が誤りなので、それを日本の現状にあてはめて、ダム論が成立してないのは新事態が発生しているから、というのではおかしい話を二乗したのと同じになる。

研究会あとがき?風備忘録


 ネットでも各所で感想がでている経済理論史研究会。

http://d.hatena.ne.jp/kuma_asset/20071223/1198421172

http://d.hatena.ne.jp/contractio/20071222/p1


 ところでコメンテーターの江頭さんのコメントで引用されてた論文が気になったので調べたらネットでとれたのでご紹介。以下の論文の大まかな問題意識などは上のラスカルさんの要約(江頭さんの発言の)が有益です。


Formation of social norms in communicating agents with cognitive frameworks
Takashi Hashimoto and Susumu Egashira (2001)
Journal of Systems Science and Complexity, 14 (1), 2001, 54--74
http://www.jaist.ac.jp/~hash/papers/NormJSSC.pdf



Common Owning, Transmission and Development of Knowledge
Susumu Egashira and Takashi Hashimoto (2002)
Nonlinear Dynamics , Psychology, and Life Sciences , Vol. 6 No. 2, 2002, 173-183

http://www.jaist.ac.jp/~hash/papers/NormNDPLS.pdf

The Formation of Common Norms on the Assumption of `Fundamentally' Imperfect Information
Susumu Egashira and Takashi Hashimoto (2001)
Social Order in Multiagent Systems, Rosaria Conte & Chris Dellarocas (eds.), Kluwer
reported at WORKSHOP ON NORMS AND INSTITUTIONS IN MULTI-AGENT SYSTEMS (Held in conjunction with Autonomous Agents'2000)

http://www.jaist.ac.jp/~hash/papers/FormNorm.pdf

幸徳秋水『帝国主義』


 小田中さんも最近読まれたとか奇遇ですね。僕は自分の研究のマイナーな論点潰しの一環として一昨日この岩波文庫版を買ってさきほど読みました。山泉進氏の解説や校注がすぐれていて教えられるとこと多々です。山泉氏の解説でも参照されている『初期社会主義研究』は住谷悦治論に取り組んでいたときは目を通していましたが最近はノーチェックなので同会のHPをみてみますと、僕が目を通していた12号くらいを契機にして同会の研究が一気に新展開を含めて拡大・多様化をすすめているのがわかり驚いています。研究者の若返りを反映しているのでしょうか。


http://www15.ocn.ne.jp/~shokiken/index.htm

http://www15.ocn.ne.jp/~shokiken/kankoubutu.htm


 ところでクリスマスイブなのでさすがに上記の「自分の研究のマイナーな論点潰し」が幸徳秋水の『基督抹殺論』(岩波文庫版)の「解題」にかかわるものだということを詳細に書くのは憚られますので止めますが、同会の研究誌掲載の論文表題を眺めてもこの本自体をテーマにしているのは、雰囲気的には飛鳥井氏の論文くらいかもしれないですね。


 ところで幸徳秋水の『帝国主義』の経済学的側面ですが、帝国主義批判としての人口増加・生産過剰での移民や自由貿易の必要性が領土拡張の思惑と一致してしまっている。しかし人口増加・生産過剰の「真因」は、貧民のさらなる経済的困窮にある。社会組織・経済組織を改変することで、富者と貧者の経済格差を是正し、貧者の購買力を増すことさえできれば生産過剰は解決し、さらに貧者の経済的状況が改善すれば人口増加の趨勢も変化する、というのが幸徳の主張なのでした。


 これを小国主義的な発想として石橋湛山らの小国主義と関連させることもできるでしょうし、また河上肇の『貧乏物語』や今日のワーキングプア問題との関連で読み解くこともできるかもしれません。


帝国主義 (岩波文庫)

帝国主義 (岩波文庫)