今年の隠れベスト10候補

 隣家の解体工事が始まった一月前からガクンと読書量と研究量が減りましたが、公式w声明ではあと数日だそうです。そんなわけで今日もレストランで読書(事実上、研究室は遠いので、ふだんの研究ではなく、僕にとっては資料の倉庫と学生指導の場でしかないハード面の制約があるのよ)。


 で、以下の本、これは必読でしょう。非常に面白く知的刺激に満ちてます。東洋経済の経済書ベストでは上位になんとか入ってきましたが、今後、このアメリカ経済・金融論の分野のみならず日本経済の動向を考える時論的な水準でも頻繁に参考にされるべき本ではないでしょうか? グリーンスパンFRB(90年代初〜後半)の金融政策をふりかえりながら、資産価格と金融政策の関係、実質ゼロ金利下の政策、出口政策、政策の情報の遅れの問題など、実にいまの日本の金融政策を考える上で豊かな内容を誇っています。簡単にいうと著者の意見に賛成反対を問わず、本当の意味で「使える」ツールなわけです。かなりおススメ。


アメリカの金融政策―金融危機対応からニュー・エコノミーへ

アメリカの金融政策―金融危機対応からニュー・エコノミーへ

 2006年経済系ブログ事件簿


 特別協力 梶ピエールさん、ITOKさん


 さて今年もいろんなネタが経済系ネット社会で起きては消え、さまざまな無駄な労力を消耗してきまおうすた。かくいう私も今年の中盤からはてなに引越してきて、最近はようやくはてなの使い方がわかってきましたw 個人的にははてなブログとすごす時間が、前のブログのときよりも倍増してしまい、それはそれで困ったものでしたが。苦笑。では、2006年、今年の経済系ブログでの話題を振り返ってみましょう。時系列や順位にはこだわりません。思いつくままあげていきましょう。


1 厨王官僚bewaadさんとこ年がら年中プチ炎上中 (最近は天下りいらねVSいる論争)

 人のこといえませんがもう人格が常時炎上です(しかもキチンと燃えて消火できてるところが見事)w bewaadさんをみると時間の次元が違うのではないかと思うほどブログの書き込みが豊富なのにはうなります。やはりbewaad1号から10号くらいまでいるのでは 笑

http://bewaad.com/

 いまみたら2006年で200万アクセスとかいってますのでw 当ブログのおよそ5倍のペースですw おそるべし厨王官僚ww

2 経済成長いらね論争

 いろんなところで飛び火してまして元はたぶんbewaadさんとことdankogaiさんとこですか? 
それをこの人の新ブログがとりあげたものだからもう加速度ますますw 
 
http://d.hatena.ne.jp/wlj-Friday/20061104/p1
http://d.hatena.ne.jp/wlj-Friday/20061103/p1


3 中年しゃべりば論争

 昨年終わりから今年にかけての論争といえばこれ。稲葉振一郎さんのブログでほぼ議論のすべてはでてました。出演者も実に多彩です。これだけまじめに大多数が議論したのは今年はこれだけでは?? 経済系ブログ史に残る事件でしょう。

http://d.hatena.ne.jp/shinichiroinaba/

4 本田ブログ閉鎖

 で、3の過程で僕自身はまったく本田さんのブログを見るのを放置していたわけですが、電撃的に閉鎖されました。こののちの後味の悪さはブログならではのものがありますた。ちなみにはてなブックマークされているので本田ブログの主要なやりとりはほぼ記録されているそうです。

http://d.hatena.ne.jp/yukihonda/


5 フマ禍

 ええっと……次いきましょうかw


6 銅鑼衣紋の消えた苺経済板


 経済系ネット界最強のコテハン銅鑼衣紋さん。bewaadブログ、hicksianブログでは出没しますが、苺から姿を消しました。いまの苺経済板は意見交換の場ではなく、単なる情報伝達の場としてのみ意義がありますね。


http://www.ichigobbs.net/economy/


7 大竹・池尾論争


週刊東洋経済』での両氏の金利規制論争をめぐっての議論がブログでも継続。でまた雑誌の方にフィードバックしたもの


http://ohtake.cocolog-nifty.com/ohtake/


8 アメコミ論争


増田悦佐さんの『日本型ヒーローは世界を救う』をめぐるアメコミのプロとその支持者たちと田中・ITOK・山形さんらの論争でした。まとめサイトは以下に。


http://itok.asablo.jp/blog/


9 BUNTENさんの転落日記


 BUNTENさんが家を確保するまでみんなで気をもみましたYO


http://air.ap.teacup.com/bunten/


 最近更新はないですが、共産党にリフレを!とお元気です。


10 福井総裁やめろやめるな論争


 私と山形浩生さんの初の深夜までの論争でございました。それ以降、私は責任論を意識するようにはなっております。


11 構造改革主義と女工哀史


 このネタの核心は山形さんがhttp://cruel.org/other/rumors.htmlで『富岡日記』を掲載した価値にあります。構造改革主義についてはまだまだこれからも書くつもりでおります


12 浅羽通明『右翼と左翼』評by韓リフ,或いはdojinとgenshijinの争い


http://d.hatena.ne.jp/dojin/

どちらかというとマイナーかな?


13  同時多発専門知と世間知(梶ピエール先生の内田樹氏批判,マッツァリーノ・飯田論争,中村正三郎氏の経済学批判)


 これなかなか興味深い論争でして、今年度、中年しゃべり場の次に参加者を代えつつ、同時に随所で議論白熱。面白いものでした。


http://d.hatena.ne.jp/kaikaji/

http://d.hatena.ne.jp/Yasuyuki-Iida/

http://mazzan.at.infoseek.co.jp/

http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/

で、今年、ネタ的に一番思い出深いものは。


番外 finalventさん-韓リフーfhvbwxさんのBUNTEN救難通信所開設

http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20061204#p2
http://d.hatena.ne.jp/finalvent/20061205/1165275368
http://d.hatena.ne.jp/fhvbwx/20061206/1165421199

というわけでプロフィール上の画像を今年度のブログ界を記念してしばらく変更しておきますw

そして旧ブログをElleの遺跡として四人の方々とやることになったこと、初のオフ会、稲葉さんに誘っていただきmixiにはいったことなどもありました。なんだかんだでネットの時間大きかった一年です。来年はどうなるんでしょうかね。もう少しまともにしたいとは毎年思ってますが(まあ、次の瞬間にやめてるかもしれないし 笑い

とりあえず…


今年はどうもありがとうございました。来年もみなさんによい年でありますように!



(追伸)もうちょっとだけ続くのじゃ(亀吉仙人)