佐々木惣一の「生活権」と鈴木義男の「生存権導入の貢献」周辺のメモ

 倉山満さんの『帝国憲法の真実』を読んでて、そこに佐々木惣一についての紹介がありいろいろ調べたり、また前から気になっていた憲法の制定過程(特に生存権に関わる問題)を調べている。以下はネット用のメモ。

 国立国会図書館が作成したこの「日本国憲法の誕生」はとてもいい資料集にもなっている。憲法問題に興味ある人は参照したらどうでしょう。

 http://www.ndl.go.jp/constitution/index.html

 ここの佐々木惣一の憲法私案も掲載されている。佐々木惣一の帝国憲法改正案にある「生活権」をどう解釈するのか、専門が違うので不案内だが、まだ研究が始まったばかりなのかな? 

 遠藤美奈「佐々木惣一の「人間必需ノ生活」権―「幻の」帝国憲法改正案における最低生活保障への権利」http://www.seinan-gu.ac.jp/jura/home04/pdf/430304/430304endo.pdf

 憲法案の修正過程で「生存権」導入に貢献したといわれる鈴木義男については仁昌寺正一氏が積極的に研究している。経済思想史研究としても重要なものがある。
「手紙より見た鈴木義男と佐々木惣一」http://www.tohoku-gakuin.jp/archives/data/archives_20120401.pdf
「弁護士時代の鈴木義男ー河上肇の弁護」http://www.tohoku-gakuin.jp/archives/data/000014623.pdf
「弁護士時代の鈴木義男―宇野弘蔵の弁護」http://www.tohoku-gakuin.jp/archives/data/000014622.pdf
 ネットでは読めないが『吉野作造研究』(2008)の「鈴木義男と吉野作造」もあり。

佐々木惣一がなぜ憲法改正私案を作成したのか、その経緯は以下の松尾論文にも書かれている。
松尾,尊兌「敗戦前後の佐々木惣一--近衛文麿との関係を中心に」http://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/134785/1/98_117.pdf