東日本大震災が生じてから一月以上が経過した。以下では我々、昭和恐慌研究会のメンバー(『昭和恐慌の研究』(東洋経済新報社)の執筆メンバーに加えて、数名のメンバーがいる)が書いた論説を中心に紹介しておきたい。新しい順に並べた。追加の情報提供を歓迎します。またTwitterでの斉藤淳さん、黒木玄さん、金子洋一さん、上念司さん、稲葉振一郎さん、村上尚己さんや津西アキラ氏を初めとする道草グループの諸氏、さらにさまざまな匿名の方々の有益なつぶやきの数々も忘れてはいけない。
●岩田規久男先生
まず岩田規久男先生のモーニングサテライトでの出演をご覧ください。
「緊急提言 増税に頼らぬ震災復興」
http://www.tv-tokyo.co.jp/nms/features/post_1692.html
http://www.tv-tokyo.co.jp/nms/omake/post_1653.html
次は岩田先生の新著を基にした包括的な震災復興政策のための序論とでもいうべき論説。
「震災からの経済復興−これから何をするべきか」(webちくま)
http://www.chikumashobo.co.jp/new_chikuma/sp_shinsai/index.html
●片岡剛士さん
片岡剛士さんの活躍もとても目立っています。またそれを支援するシノドス・ジャーナルの貢献も見逃せない。シノドス・ジャーナルの震災関連の記事はこの大災害を冷静に考える上でも智恵が詰まっている。片岡さんは独自にメールマガジン『The Neo Economist』(購読はこちらからhttp://www.mag2.com/m/0001243115.html)を発行しているが震災の復興政策についての密度の濃い議論が続く。それを支援している編集者の努力も素晴らしい。
おカネの視点から経済政策を考える
http://synodos.livedoor.biz/archives/1741771.html
復興債の日銀直接引き受けで長期金利は上昇するか?
http://synodos.livedoor.biz/archives/1740927.html
岩田規久男「緊急寄稿 震災からの経済復興」を読む!(先の岩田先生の論説の分析)
http://synodos.livedoor.biz/archives/1733880.html
昭和恐慌時の経済動向とマスコミ報道
http://synodos.livedoor.biz/archives/1728528.html
震災の経済学(メールマガジン『The Neo Economist』から)
http://synodos.livedoor.biz/archives/1713813.htm
「「非常時」に即応した対処策への転換を!」
http://synodos.livedoor.biz/archives/1711266.html
「東日本巨大地震の経済的影響をどう考えるか」
http://synodos.livedoor.biz/archives/1707508.html
●浜田宏一先生
イェール大学から片岡さんのメールマガジン『The Neo Economist』に寄稿を続けています。
エール大学の書斎から2(第1回「アメリカで見る東日本大震災」)
http://www.mag2.com/m/0001243115.htmlここからメールマガジンは購読できる。
●若田部昌澄さん
岩田先生と同じくテレ東のモーニングサテライトで率直に復興政策、また編著『日本の危機管理力』の内容を踏まえた提言を語っています。
モーニングサテライト(3月28日)
「日本は復興できる」
http://www.tv-tokyo.co.jp/nms/shincyouryu/post_1000.html
http://www.tv-tokyo.co.jp/nms/omake/post_988.html
●高橋洋一さん
ほとんど毎日のようにその日に起きた経済報道に高橋さんならではの鋭い論考を提供しています。主戦場は、zakzakの「日本の解き方」の連載、そして現代のネット版、ダイヤモンドのネット版です。すべての論説の題名と個々のリンク先をあげたいのですが、あまりに多すぎるので機会をみて付加させていただきます。
zakzakの高橋さんの書かれた震災関連の記事などは以下に一覧があります
http://www.zakzak.co.jp/society/rensai/society-r12642.htm
現代の方は下で記事一覧があります
http://gendai.ismedia.jp/category/news_takahashi
ダイヤモンドの「高橋洋一の俗論を撃つ」も必読
http://diamond.jp/category/s-zokuron
(4月21日)「復興増税」論の隠された意図を暴く「通貨」の信認と「国債」の信認の正体http://diamond.jp/articles/-/11994
(4月7日)復興対策で細かい財源論は必要ない増税ショックのない国債発行がセオリー http://diamond.jp/articles/-/11784
(3月24日)震災地域への義援金は税額控除の恩恵がある「ふるさと納税」がいい http://diamond.jp/articles/-/11594
『FACTA』への寄稿も実に論争的な内容になっています。
(五月号)「復興増税」操る財務省の影絵芝居http://facta.co.jp/article/201105001.html
(四月号)震災復興国債は「日銀直接引き受け」でhttp://facta.co.jp/article/201104013.html
●原田泰さん
『週刊ダイヤモンド』(4月23日)の論説「経済史が示唆する正しい復興策 実質負債増と円高の阻止が肝要」は論点の整理と、歴史的視点において包括的な観点を提供してくれるでしょう。
原田さんは主にwebronzaを中心にコンスタントに論説を投稿しています。
原田さんのWEBRONZAの記事一覧はここからリンクをたどれます
http://astand.asahi.com/magazine/wrbusiness/authors/2011011100002.html
原発とスティグラー教授の偉大さ(2011/04/14)
http://astand.asahi.com/magazine/wrbusiness/2011041400008.html
谷垣・自民党総裁と太閤秀吉(2011/04/12)
http://astand.asahi.com/magazine/wrbusiness/2011041100012.html
復興資金は国債で調達してもかまわない(2011/04/05)
http://astand.asahi.com/magazine/wrbusiness/2011040400013.html
政治家の奇妙な責任の取り方(2011/03/31)
http://astand.asahi.com/magazine/wrbusiness/2011033100007.html
民主党政権の危機対応はなぜ評判が悪いのか(2011/03/25)
http://astand.asahi.com/magazine/wrbusiness/2011032500005.html
危機の時になぜ円高になるのか(3月24日)webronza
http://astand.asahi.com/magazine/wrbusiness/2011032300021.html
●飯田泰之さん
復興資金の調達はリレー方式で『Voice』5月号
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110415-00000001-voice-pol
シノドスメールマガジン「αシノドス」での座談会記事も重要です。
http://synodos.jp/mail-magazine
ニコ生シノドス抄録 飯田泰之×土居丈朗×中野雅至「財政再建と政治主導の行方(前編)&後編
vol.73 2011/4/1号とvol.74 2011/4/15号に
シノドスジャーナル「インフレによるデフレを警戒せよ」
http://synodos.livedoor.biz/archives/1709155.html
シノドスジャーナル「経済による二次災害を最小限に!
―― 50兆円規模の東日本大震災特別公債を」
http://synodos.livedoor.biz/archives/1708926.html
●矢野浩一さん
「震災復興における所得移転と通貨発行益の活用:あるニューケインジアンからの提案」
http://dl.dropbox.com/u/2260564/tohoku/tohoku001.pdf
●田中秀臣
「ゲンジツ2.0とサブカルチャーの経済学(第9回) ―災害の経済学と文化―小泉信三の転換―」
αシノドスhttp://synodos.jp/mail-magazinevol.73 2011/4/1
当ブログの東日本大震災関連のエントリー
石橋湛山の震災後の経済政策ーデフレではなく物価の安定をー
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20110420#p2
なぜかいつも「復興」よりも「増税」が先行する:「復興税創設をと「復興構想会議」の五百旗頭議長」
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20110414#p1
日本銀行文学を味わう
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20110407#p1
八田達夫「送電網は新規事業者に開放を 原発は政府が管理すべき」in『週刊東洋経済』
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20110406#p1
震災復興をめぐる財務省、日本銀行、官僚的政治家への批判(雑感)
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20110329#p1
高橋亀吉&森垣淑『昭和金融恐慌史』と震災の経済史
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20110320
復興の経済学ー関東大震災の経済学者たち」
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20110316
デフレ脱却国民会議の勝間和代さん、上念司さんたちの活動も忘れてはいけません。震災関連の発言はこの新しい言論プラットフォームREAL-JAPAN.ORGで読むことができる。http://real-japan.org/
また政治家の方々で我々と同じ立場から提言を行っている議員の提言や活動などのリンク
●金子洋一議員(民主党)
Twitterでの金子議員の発言やリツイートはとても参考になります。
そしてこの白川日本銀行総裁への国会での質疑応答の記録は熟読すべきです。
http://blog.guts-kaneko.com/2011/04/post_561.php
震災復興への提言も具体的であり、また実際に活動されています。応援します!
http://blog.guts-kaneko.com/2011/04/post_561.php
http://blog.guts-kaneko.com/2011/03/post_559.php
ホームページ
http://www.yamamotokozo.com/
復興政策についての提言が1から4まで現時点で掲載されている。どれもズバリの直球でありその活動されていることも含めて応援しています!
最新のものは「日銀・財務省マフィアに打ち克てるか」http://www.yamamotokozo.com/news/20110405.htm
●松尾匡さん
エッセーで独自の批判展開中。
http://matsuo-tadasu.ptu.jp/essay__110414.html
●山崎元さん
山崎元「震災復興の資金調達を考える」http://diamond.jp/articles/-/11674
●村上尚己さん
村上尚己経済レポートも必読
http://www.monex.co.jp/Etc/00000000/guest/G903/er/economic.htm
●そのほか
林敏彦「検証テーマ『復興資金―復興財源の確保』」
http://www.disasterpolicy.com/Project/recovery/No2_0816/fukkouzaigen.pdf
上野山・荒井(2007)「巨大災害による経済被害をどう見るか−阪神・淡路大震災、
9/11テロ、 ハリケーン・カトリーナを例として−」(ESRI Discussion Paper Series No.177)
http://www.esri.go.jp/jp/archive/e_dis/e_dis180/e_dis177.pdf
Anil Kashyap and Takeo Hoshi:What Are the Economic Consequences of the Japanese Disaster?
清滝信宏・東日本大震災のマクロ経済への影響(学生との問答の記録)
James Hamilton:日本(「日本の地震・津波のマクロ経済的影響」の追記)
Arnold Kling:Regional Disasters: AS/AD vs. PSST
http://econlog.econlib.org/archives/2011/03/regional_disast.html
ポール・クルーグマン:メルトダウン経済学