消費増税について事実上後押しするようなメディアが新聞では大半のなかで、「夕刊フジ」さんは一貫して批判的な姿勢を貫いているまれなメディアで、いつもありがたく思ってます。今回も増税前のタイミングでコメントを紹介していただき感謝します。
しかし消費増税と軽減税率は愚策の典型ですね。
紙面はすでにネットで同日に掲載されています。ご一読ください。
MMT(現代貨幣理論)については、まったく賛成できない。
政策的な理由は以下の僕の論説を参照のこと
MMTは論理的に破綻…それを攻撃して消費増税強行に世論誘導する財務省は悪質 | ビジネスジャーナル
理論的には野口旭さんの一連の論文を。
MMT(現代貨幣理論)の批判的検討(1)─政府と中央銀行の役割 | 野口旭 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
MMT(現代貨幣理論)の批判的検討(2)─貨幣供給の内生性と外生性 | 野口旭 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
MMT(現代貨幣理論)の批判的検討(3)─中央銀行無能論とその批判の系譜 | 野口旭 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
MMT(現代貨幣理論)の批判的検討(4)─クラウド・アウトが起きない世界の秘密 | 野口旭 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
MMT(現代貨幣理論)の批判的検討(5)─政府予算制約の無用論と有用論 | 野口旭 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
MMT(現代貨幣理論)の批判的検討(6完)─正統派との共存可能性 | 野口旭 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
MMTをフォーマルに整理したものとしては以下を参照のこと。ただし松尾匡論文は上記
、野口論説をきちんと読んで補正しないとダメ。それが理解できない&わからない人はMMT自体への発言は厳にやらない方がいい。知らないで無知さらすのは自由だし、機械仕掛けのオウムのようにわからない言葉を繰り返すのはみっともないと思うけど(笑
松尾匡
「反緊縮のマクロ経済政策諸理論とその総合」
http://dlisv03.media.osaka-cu.ac.jp/il/meta_pub/G0000438repository_24346063-119-2-9
Menzie ChinnのMMT for the ADD
http://econbrowser.com/archives/2019/03/mmt-for-the-add
なお「雇用保障」での物価コントロールはノア・スミスの批判で十分だと思います。
ノア・スミス「現代金融理論 (MMT) を詳しく検討してみると」(2019年3月31日) — 経済学101
これぐらいを理解しないで、専門家に「MMTを理解してない」とか「MMTが素晴らしい」とわざわざコメントする匿名は悪意の人物で、まず経済の話以前にその行為自体を反省すべきだと思います。
ご恵贈頂きました。ありがとうございます。本書は『宇宙倫理学入門』の諸論点をかなりわかりやすく解説すると同時に、アシモフの一連の作品を中心的な素材にしている点で作品論としても面白い内容です。
個人的にはアシモフの作品論はもっと刈り込んで簡潔にできたと思います。あとこの本、誰が読むのか、その読者層がいまいちわからず 笑 僕らみたいなSF好きが対象ならわかりますが、SFをしらない層にはかなりハードル高そうです。まあ、ちくまプリマー新書も岩波のジュニアもわりと高度な内容のものに名著が多いですが。
今日の監視社会化の問題との類似性、あるいは「心」とは何か(本書では「動かないものに心はいらない」という論点もあり刺激的です)、または距離の暴虐の中での人類文明の在り方についてなどこちらは異文化の「こころ」の距離とも解読可能かと思いますが、いろいろ面白い本です。
今週もお聴きいただきありがとうございました!
次回は消費税が10%になる初日ですね。本当に日本経済、というかわれわれの生活が心配です。
また来週もよろしくお願いします。
本日のニュース解説メニュー
○安倍総理 米・イランと首脳会談へ
○小泉進次郎大臣 初外遊
○英議会閉会 最高裁きょう判断
○台湾 南太平洋キリバスとも断交
○日銀の追加緩和の判断は
今週の放送は以下から聴けます。
http://radiko.jp/#!/ts/QRR/20190924060000
また生放送はラジオの他、radikoでも聴けます
http://radiko.jp/#!/live/QRR
連載97回目です。今回は社会的な話題になったあおり運転について経済学の見地から考察しました。書店などでぜひお読みください。
モーゼス(悪)vsジェイコブス(善)。前者はル・コルビュジエの現代建築のメッセージを経済的貪欲と机上の設計主義で読み違えた愚者であり、後者は公共の空間と都市の複雑性に目配りした戦果をあげた社会活動家として描く。