映画「ジェイン・ジェイコブズ ニューヨーク都市計画革命」

モーゼス(悪)vsジェイコブス(善)。前者はル・コルビュジエの現代建築のメッセージを経済的貪欲と机上の設計主義で読み違えた愚者であり、後者は公共の空間と都市の複雑性に目配りした戦果をあげた社会活動家として描く。

 

 

宮崎哲弥・藤井聡・中島岳志・松尾匡「思想の転換点 第一回」『クライテリオン』

『クライテリオン』といえば、最近では、本家MMT側から「絶縁」を突き付けられた雑誌という印象と、僕には絶対に依頼がきそうもない雑誌として記憶してます 笑。

 

それはさておき、初めてご恵贈頂戴しましたが、特集のMMTはほとんど参考にならず、他方で目玉の宮崎さんらの座談会は80年代以降の思想状況を90年代終わりくらいまで、時に西部邁への言及を交えながら面白くすすんでいきます。特にたまにアクセルがはいる宮崎さんが面白い。最後の日本の生命主義を掘り出すところや、バルトの『表徴の帝国』での皇居という「空虚」の場という指摘などからの日本の近代保守主義の核心に言及するあたりは、他の人たちを寄せ付けない怒涛の展開です。ちなみにこのバルトの天皇論は、20年近く前に猪瀬直樹さん、宮崎さん、内藤陽介さん、僕の四人で座談会をしたときにも出てきました。

 

次回も楽しみにしたいと思います。しかし本家MMTにクライテリオンが「絶縁」させられるのって、本当にむこうのMMTは党派性強いんですね。まあ、僕には関係ないですがw。

 

表現者クライテリオン 2019年 09 月号 [雑誌]

表現者クライテリオン 2019年 09 月号 [雑誌]

 

 

「経済学史ニュース54号」と山崎怜会員追悼文を読む

最新の経済学史ニュースが届いた。そろそろこれはネット配信だけにすべきではないかとも思う反面で、紙媒体はやはり独特の一覧性などに強みを持ち続けているので、それはそれで捨てがたい感情もちょびっとwある。

 

今回のニュース・レターでは、やはり会員の退会者数と新規入会者数が10倍ほど違うのが気になった。この参入退出スピードのままだと(そうはならないと思うがw)、10年後には学会としての機能の大半を失ってしまうだろう。

 

また追悼文では、山崎怜先生の追悼を柳沢哲哉先生が書かれていた。「山﨑怜」が正しいのだが、「﨑」が環境依存文字なのでここでは山「崎」と表記させていただくことをお断りしたい。

 山崎先生の『アダム・スミス』などの著作を知ってはいたが、特に自分の研究領域の近さを感じたのは、藤原書店から出した『内田義彦の世界』に寄稿された「内田義彦の音楽」を読んだときである。山崎先生は「内田の学問とか思想を語るばあい、音楽を避けて通ることはできない。しかし、私は内田の音楽思想とか音楽観を正面から論じた文章を知らない」と書かれている。

 

だが偶然に同じ書物の中に、僕は「内田義彦の音楽論」という論説を寄稿していた。実は僕自身も内田の音楽論は他にないな、と思いながら寄稿したのである 笑。しかも面白いのは、山崎先生も僕もまったく内容が重なっていない。内田の音楽を題材にしながら、内田の音楽の関心範囲についてまったく異なる題材を対象にしていたのである。山崎先生の論説は、その意味でも極めて参考になった。

 

なお最近では、佐藤岳晶氏が内田義彦シンポジウムで、「音楽と内田義彦」を報告している。佐藤氏はあえて先行する研究(田中、山崎)を参照せずに報告したと語っていたが、同時にその内容はまたもや驚くべきことに、山崎、田中論説いずれとも内容というか、内田が関心をもった具体的な音楽の領域がかぶらないものだった。言いなおせば、それだけ内田義彦の音楽観が豊潤であり、経済学や社会との見方との関連を通してみれば、容易にその全貌がとらえきれないということかもしれない。

 

また柳沢先生が山崎先生の文学への注目にも言及されているのが目をひいた。『河上肇記念会会報』には、全四回(2016年5月~17年5月)にわたるインタビューが掲載されているが、そこでは山崎先生の文学、演劇などへの関心が豊かに語られている。村山籌子の史料発掘とその研究成果を背景にして、籌子の夫である村山知義の活動にも目配りされた非常に面白いインタビューだった。

 

経済学史学会、というか経済学史研究は、昨年の経済学史学会で小峯敦さんが「多面的知識を有する最後の人たち」(by H.Trautwein)という言葉を紹介していたが、山崎先生はまさにこの言葉を体現する研鑽を重ねられた方だと思う。そのことが先の「内田義彦の音楽」、村山籌子研究、もちろんアダム・スミス研究などから十分に、僕のような後学の者にも伝わっていくことだろう。

 

 

トークイベント:新・田中秀臣経済ぼっち語り by田中秀臣&田原彩香in 荻窪ベルベットサン

新装開店の荻窪ベルベットサンで久しぶりのトークイベントでした!

ぼっち語りなのに田原さんもしっかりサポートしていただき、いつも感謝です。

また寺ちゃんやスクー、そしてもう何年もおいでいただいてるお客様が集っていただき、猛烈な台風の直後にもかかわらず、本当に感謝いたします。

またたくさんのプレゼントやイラストや質問、そして拙著もすべてお買い上げいただきありがとうございました!

 

田原さんと。

f:id:tanakahidetomi:20190912220306j:plain

トークイベントの最中を観客の方にイラスト頂きました。

f:id:tanakahidetomi:20190912220403p:plain

拙著のサイン会、ありがとうございます! 

f:id:tanakahidetomi:20190912220435j:plain

生誕祭もかねてだったのでたくさんのプレゼント頂戴しました。恐縮です。

f:id:tanakahidetomi:20190912220609j:plain

f:id:tanakahidetomi:20190912220623j:plain

f:id:tanakahidetomi:20190912220634j:plain

 

論説「疑惑の法相よりむしろ危ない文在寅の対日「タマネギ政策」」by田中秀臣in iRONNA

毎週連載の論説です。

今回は報道の経済学の「悪魔理論」を韓国の対日本政策にあてはめて試考してみました。ぜひご一読ください。

ironna.jp

 

文化放送「おはよう寺ちゃん活動中」9月10日火曜コメンテーター出演:台風直撃の影響、英離脱延期法案可決など

台風が関東地方や伊豆諸島を中心に大きな被害をもたらしています。まだ完全復旧が見通せない状況です。被災された方々が一刻も安心して生活に戻れるように願っております。

本日のニュース解説メニュー
○台風直撃で交通網寸断
○JR計画運休も再開遅れで混乱
○日産・西川社長辞任
○製造業 景況感冷え込む
○韓国法相に文大統領側近任命強行
○英離脱延期法が成立

また来週もお願いいたします!

今週の放送は以下から聴けます。
http://radiko.jp/#!/ts/QRR/20190910060000
また生放送はラジオの他、radikoでも聴けます
http://radiko.jp/#!/live/QRR

 

f:id:tanakahidetomi:20190804215042p:plain

 

田中秀臣の最新経済ニュース2019年9月「消費増税と日本経済の危機」in schoo

毎月のスクーのライブ講義も三年目に突入。田原彩香さんやスタッフのみんなと和気あいあいでやってきました。これからも同じ調子で、たまにビンビン、たまにしゃっくりーな、たまに寿司くいねえ、とかやりながらも真面目に経済問題を解説していきます。

 

今回から前日にtwitterを利用してとりあげてほしい問題のアンケートを実施し、なるべくそれに沿う形で解説することにしました。第一回目は消費税でした。ただ次回10月も消費増税したばかりでやはりそれが話題かもしれません。

 

録画は有料会員ならみれます。無料会員は生放送の視聴とコメントなどができます。

f:id:tanakahidetomi:20190906123801j:plain


schoo.jp