宮崎哲弥・藤井聡・中島岳志・松尾匡「思想の転換点 第二回」『クライテリオン』

『クライテリオン』の最新刊をご恵贈頂きました、ありがとうございます。

まずMMTについては政治運動はともかくとして、理論的には相変わらず言ってる人で見解が違う支離滅裂な体系であり、特に物価水準が不定であることがその根幹にあると思います。まあ、旧日銀のように日本を停滞させたい人にはお勧めします。

 

それはさておき他の部分では、宮崎哲弥さんが紹介している暗黒啓蒙のラインがほとんど知らなかったので勉強になりました。ただ加速主義って1920年代のドイツや日本でも同じこといってた人は何人かいたのですよ。資本主義をつきつめると超資本主義が生まれる、その前にはリフレなどは妨害でしかない、みたいなね。それが醜い形で顕現していくのが、昭和研究会の経済提案ですね。ここらへんはすでにわれわれは『昭和恐慌の研究』に続いて『経済政策形成の研究』でやっています。加速主義自体の議論はちょっと周回遅れの気持ちも実はあります 笑。

 

いずれにせよ、暗黒啓蒙はなかなか面白いタームなのでチェックはしないと。

 

 

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