宮崎さんが『週刊文春』で憲法論を展開しているのは知っていたが、週刊誌自体を読む習慣がないので今回、編集部から送られてきた同誌を読んでてじっくり宮崎さんの憲法論を拝読することができた。今回は政治学者の菅原琢氏の論説「あすを探る 政治/政権に関与してこそ護憲派」(朝日新聞掲載)をたたき台にして、集団的自衛権の行使を認める解釈変更を覆したいならば、選挙に勝ち政権に入り、それを維持して最高裁に同調者を送るぐらいの戦略が必要である、という菅原氏の主張をもとにして、そのような戦略の発想にも欠ける「この国のダメ護憲派、益体もない憲法学者、そして朝日に代表される似非リベラル」を批判している。
この論説の前段で触れられている憲法改正についての限界・無限界についての工藤達郎論説への言及も参考になり、すぐに本を買い求めて読んでみた。門外漢ではあるが、なかなか面白い理屈で憲法論は展開しているんだな、と思った。パーフィット的な人格同一性の問題に近いというか。世代間の衡平問題と似ている論点がある。
以前書かれた部分も含めて、宮崎さんの憲法論を読んでみようと思った。
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2014/08/28
- メディア: 雑誌
- この商品を含むブログ (2件) を見る
- 作者: 山崎友也,南野森,加藤陽子,高見勝利,安念潤司,大河内美紀,井上典之,平野仁彦,工藤達朗,長谷部恭男
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2007/05/18
- メディア: 単行本
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (13件) を見る