ようやくマンガも読む余裕が 笑。
というわけで最近読んだマンガで印象に残ったものを。あまりメジャーなのは面白くても省略。ベスト3は以下の三作かな。
藤原カムイ『ROOTS』
高度経済成長期は本当にすざまじい変化だし、また初期状態でどんな経済環境にあったかでもまったくみる風景が違う。もちろん1、2年生まれたのが違うだけでも共有する体験に微妙なずれがある。カムイ氏は59年生まれなので僕より二歳上。ただそれでも本書にでてくるマンガもテレビもほぼ共通してリアルタイムにみてて影響をうけてる。特に『悟空の冒険』は大好きだった。
ただいずれにせよ、この作品自体は完全な後ろ向きなものでしかなく、これから何か読み手が新しいもの、深いものを得ることができるかどうかは微妙ではないか。時代考証はほとんどすんなりいけた。ただバレンタインデーはそんなに昔から一般に口にされてたのかなあ。むしろクリスマスの定着さえもまだ目新しい感じではなかったか?
- 作者: 藤原カムイ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2010/05
- メディア: コミック
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フランスのBDとマンガのハーフというべき傑作。これはいいなあ。こんなに丁寧に作りこまれた作品にはあまり出会わない。ここ最近のベストのひとつ。ぜひ多くの人に評価してほしいマンガ。今回の三作の中でも一番気に入っている。
- 作者: 高浜寛
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2010/04/21
- メディア: 単行本
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タイ出身で、『ブランコ』などの傑作時間思弁マンガを描いているポンミットの短編集。彼の従来の作品と同じテイストなのだが、ここでも運命とは何かをめぐるかなり思弁的な世界が展開されているが、説教臭くもなくちゃんとした大人のファンタジーとして成立している。この作家は僕の周囲ではあまり注目されてないが、もっと高い評価を与えるべきではないだろうか。
- 作者: ウィスットポンニミット
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2010/02/25
- メディア: 単行本
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