朝日新聞「ゼロ年代の50冊」

 昨日の朝日新聞の書評欄を読んで愕然としていたが、同じ気持ちを抱いた人たちがいたようだ。違う視点からだけど。

http://twitter.com/kaikaji/status/11589628446

禿同 RT @koueihei: 新聞書評の水準低下は目を覆う。朝日4/4付「ゼロ年代の50冊」は『マオ 誰も知らなかった毛沢東』を50冊のうちに選定する! この分野で矢吹晋氏の批判に未知は怠慢,未知でもトンデモさを見破れなければ阿呆,情けないの一言に尽きる。…

 梶谷さんたちと違うのは、その50冊にほぼ一冊も経済学関係の書籍が入っていないことだ。橋本健二氏の『格差の戦後史』がゼロ年代に選ばれるべきただひとつの経済学領域の本なのだろうか? それは簡単にいうと違うだろう。橋本氏の本の中ですら『格差の戦後史』よりも『階級社会』の方が野心的なものといえる。

 しかしこれだけ「失われた20年」と表現されてきた日本経済の長期停滞、もしくは昨今の経済危機を扱った本がまるでないのは、少々異常な選出基準といえる。まさか帝国ものがその代わりになるとでも? まったく日曜の朝からがっくりする記事を読んでしまった。これが学校の推薦図書リストとして出回るのが妙に怖い。

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エマニュエル・トッド批判 http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20081030#p1