麻生政権は一刻も早く退場せよ(『Voice』三月号感想とともに)

 『Voice』三月号頂戴しました。どうもありがとうございます。この号の連載陣をみるとリフレ派雑誌じゃないか、と思ったりもします。高橋洋一、若田部昌澄、山形浩生、上野泰也さんらの連載は毎回面白いですね。それと今回は、政治マターとして、麻生政権の官僚支配政治という切り口で、高橋さんの連載と長谷川幸洋さんの寄稿がほぼ同じ視点から麻生政権を批判しています。


 それに関連してですが、最近の麻生首相郵政民営化見直し発言の迷走ぶりをみても、やはり財政再建派というのは、増税をして政府のムダな体質を延命させるしょうもない路線なんだなあ、と思いました。興味深いことなのですが、清算主義的な人たちもこの財政再建派と非常に近いのです。これはもうひとつの某雑誌の絶滅特集(笑)に対するドラエモン氏の「ブログ」での発言をいま読んでふと思い当たったことでもあります。ここらへんの脈絡はそのうち考えたいと思います。なにか見解あればご意見お願いしますね。


 さてそんなわけで財政再建派というのが、単に財務官僚を中心とする官僚たちの既得権(もちろん政治家が主導していることは疑いもありません)を守ることにあるのならば、そんな政権は不用ですね。不況での消費税増税への固執、そして郵政民営化見直しや種々の規制強化の動きなどのこれまた不況対策とは無縁なものへの力瘤も、ほとんどこの既得権の保持ということで説明がつきますね。まさに不況に隠れてムダな政府ができあがるということがよくわかります。むしろこの動きを加速させるためには、景気対策は不十分なほうがいいのでしょう。そこで日本銀行との不況対策の協調の失敗も説明できそうです。


 大部で高価ですが、ぜひ以下は読まれることをおススメします。いまの日本の状況と、麻生政権の退場こそ日本の国民全体にとって利益になることが理解できるかと思います。

 なおでは次の政権はどうするか? ということで『Voice』の若田部さんの民主党への厳しい注文は注目されます。民主党に脈々とある「不況での金利上げ」論者への牽制ですね。必読です。

セイヴィング キャピタリズム

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