ラブファイト

　近所のシネコンで。伊豆から帰ってきて少し休息してから日をまたいだ深夜上映へ。お客さんはあの時間帯にしてはかなりいたと思う。予告編で何度か見ていて興味を持ったが、その期待を裏切らない佳作。

　幼馴染で喧嘩がとても強い女の子（北乃きい）と、その彼女に護られている気の優しい男の子（林遣都）の物語。女の子のまわし蹴りでみたパンツがトラウマになり、習っているボクシングでも人を殴れない少年が、やがてその女の子と拳と拳で愛を語るという、そこだけみれば奇妙な物語。

　しかし主演のふたりと脇の中年の恋人同士（桜井幸子、大沢たかお）のストーリーとが絡むことで現実離れしないで見れる。最近は『受験のシンデレラ』で主演した寺島咲を見たさに『桜の園（さくらのその）』をみたが、この『ラブファイト』も主演の若い女優が光っていた（男の子ももちろんｗ）。

　また『天然コケッコー』でも印象的な演技だった藤村聖子が光っていた。もしこの映画で不満足な点があったとするならば最後のあのケーキのシーンでの彼女の「強制退場」だろうなあ。ただこの人は天才肌なのであのまま出て物語にからんでしまうと主演のふたりを食ってしまって物語が破綻したかもしれない。それだけこの若い女優の存在感は危険（笑）。映画はいろんな意味でおススメ。

ラブファイトオフィシャルフォトブック (TOKYO NEWS MOOK)