すなふきんさんの日記から
http://d.hatena.ne.jp/sunafukin99/20081029
以下、経済学でもな〜んでもない話として書く。
さてもし預金の利子が上って年率1%ととしよう。貯金を100万円もっている人は1万円を得ることができる。1000万円の貯金の人は10万円、1億円の貯金の人が100万円だ。まあ、1億円ぐらいの貯金をもっていると預金の利子がゼロみたいなことになると「深刻」そうだね*1。
でもよ〜〜〜く、考えてみよう。この毎日新聞の論説委員の発言はあたかも年金生活者の生活が脅かされるといっているよね。さあ、あなたはこの1億円も預貯金をもっている人たちの「生活を脅かさない」ために利上げを不況の中ですべきなのか、それとも失業や事業の不振を回避するために利下げをするべきか? こういうのは僕には常識の問題でしかないように思えるけれどもどうなんだろうか?
逆にもっと少額で預貯金が10万円(あるいは1万円)しかない人が年間1000円(あるいは100円)を失うのが嫌で、不況の中であえて利上げをして失業を増加させることを選ぶのだろうか? そういう要求があってももちろん不思議ではないし、この論説委員はその声なき?要求を代表していっているつもりなんだろう。
でもこの議論ってどこかおかしいよね? 年金っていまの現役世代からの所得移転のはずだよね? 現役世代の生活を困窮させて、どうして年金生活者がらくになるんだろう? 年金制度がおかしくなってもいまの年金生活者が現役時代に蓄えている資産からの金利収入があがればそれでいいっておもってるわけなの? そもそもこの話っていまみたように年金とはどうも関係ないよね? せいぜい預金を多くもったり少なくもっている人の話でしかないよね? 年金生活者で考える必然性ってどこにあるんだろうね? 現役世代のときにちっとも蓄えができなかった人が、いまの現役世代からの所得移転をちゃんと受けられなくなっちゃうほうが本当の「年金生活者」の「生活の脅かし」を考える上でよりましな比喩じゃないかしら? 不思議だね、変だね、おかしいね。笑。(利上げのマクロ経済的な意味は枝野議員の利上げ発言についてのこのブログのエントリーを参照のこと)
「不況の中で利上げを求める政治家やマスコミ。利下げに効果はないと中央銀行の独立性をおかしている経済閣僚とそれを見過ごすマスコミ」
いや〜本当にすごいわ