岩田規久男『テキストブック金融入門』

 献本いただく、どうもありがとうございます。

 去年まで金融論を担当していたので信頼できてなおかつ最新の時事や制度的な話をフォローしてくれる金融論のテキストが不足していることは深刻な問題でした。ミシュキンのテキストを日本むけに直してその簡約版を講義の土台にしていましたが、この岩田先生の最新のテキストがでていればこれを使ったことは疑いないでしょう。

 店頭でご覧になれば一目で明らかですが、コラムなどで最新の話題(サブプライム問題など)をフォローしつつ、金融とは何か、貨幣と決済の仕組み、銀行による貨幣の供給、貨幣と金融取引、直接金融の仕組み、間接金融の仕組み、金融市場と金融資産、リスクと金融制度、金利と資産の価格、など基本的な話題を網羅し、文字も大きく、紙質も柔らかく、文章もうまいので非常に読みやすいです。

 さらに後半は、今日の世界経済、日本経済を考える上での基礎になる、金利・資産価格と経済行動、経済変動と金融政策の章があり、この一冊で金融論の全貌が把握できる仕組みになっています。

テキストブック 金融入門

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