竹中平蔵関連とソン・イェジンの国について

切込隊長ブログより
溺れる者が藁と共に沈没で(藁)「韓国大統領、竹中氏を助言役に」
http://kirik.tea-nifty.com/diary/2008/06/post_d93c.html

このニュースを見たときに実は同じ感想を抱いたのである。韓流ドラマ(ソン・イェジンのスポットライトみたいなあ)や韓流映画(ソン・イェジンの無防備都市みたいなあw)などには興味を維持しているが、なぜかあまたあるアジア諸国の中で最も関心の度合いが低いのが隣国の経済についてである。なぜだかわからないがずっとそうなのである。北朝鮮経済は素材として興味があるのだが、アジア全域で韓国経済だけはどうも僕の知的興味の対象外であった。

 農産物や石油関連商品を除いたコアCPIをみると最近はインフレ基調が加速化していて警戒水域が近い。これに現大統領の7%成長率政策という短期的には実現困難(潜在成長率を大幅に上回っているものと予想される)な目標が一人歩きしているようだ。ひょっとしたらコアCPIのインフレ加速は、現大統領の現状の潜在成長率を上回る成長重視路線が、金融政策を拘束している可能性はないのか(例えば為替レートを政策変数として中銀が考慮している可能性など)? かの国の政治経済体制をよく知らないので思いつきを書いておく。

 そして4%台の現状の経済成長率がもしいまの韓国の潜在成長率とほぼ見合うならば、むしろ国内で沸騰している経済的な摩擦の多くは(実態はよく知らないのだが)、竹中流構造改革(経済的効率化重視)よりも、経済的平等に重点を置いた政策の方が国民の生活水準を改善するのではないだろうか? それが具体的になんなのか韓国経済に理解が乏しすぎるのでわからないが、日本でいえば累進課税の見直しなどかもしれない。またインフレの加速化が懸念されるので当然、(日本のようなコアCPIは増加してもコアコアCPIは減少してデフレ状態な国とは異なり)インフレ期待を抑制する韓国銀行の政策が注目されるのではないだろうか。

 韓国の大統領は竹中氏をアドバイザーにするよりも、その任期中には実現困難な潜在成長率のほぼ倍増数値目標や、年内の成長率数値目標などをいち早く放棄すべきだろう。実際にいろんなところで書いたのだが、竹中氏らのもっともいただけない点は潜在成長率が数値目標化されそれを政府がいかようにもコントロールできるという「幻想」を国民に信じ込ませることである。それと同じ手法を採用している韓国大統領が竹中氏を起用したのは符牒が合うのだが、ソン・イェジンの母国(いきなりなにw)である隣国がそのようなまやかしの政策に踊らされることなく、ここは率直にインフレ懸念と所得再配分政策の見直しに着手したほうがいいのではないか。

 もしここをご覧の人で韓国経済ならこれ読んでおけ、という英書(日本語関連はいりません)があればぜひご教示願いたい。

本エントリーの重要参考資料)ここ