石井安憲+永田良+若田部昌澄『経済学入門』(第2版)


 いただき物どうもありがとうございます。大好評だった第1版の最新版になりますね。数式はほとんど使用せずに、簡単な図表とわかりやすい事例を交えた簡明な文章力が今回も光ります。マクロ経済の二大問題(循環問題と経済成長問題)はまさにいまの日本経済でも最大の課題です。インフレとデフレのコスト、ゼロ成長(あるいは経済成長)は(本当に)望ましいのか、などの問題提起や視点は、必読の箇所でしょう。もちろん流動性の罠の現代的解釈のわかりやすい解説もあります。ニートやフリーターの記述も。第一章、第2章の入門的であるがきちっとしたミクロ経済学の記述は経済学の厳密さを初心者にも教えてくれるでしょう。終章では、市場原理主義的な経済学から制度の経済学の可能性が展望されていています。


経済学入門

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