若田部昌澄 「アベノミクス」のA面・B面


 若田部昌澄さんの『Voice』論説が上記題名で今月号に掲載されてます。中川氏の『上げ潮の時代』の評価、「関係者不満最小化」を狙ってすべての政策をパッケージ化して提案している、「したがって、この本を読むときの注意点は普通の政治家が強調や言及をしない項目が入っているかどうかである」としているところは、一昨日の当ブログのエントリーと同じ評価であると思い得心しました。キーは「失われた十年」を期待の停滞ととらえたところでしょうね。後半は失われた十年こそが「定常化社会」だったのであり、それは国民の生活を極度に不安定なものにしたではないか? という問いこそ最近のこの種の反成長主義への問いかけとして重要ではないでしょうか? ほかにも興味深い論点を短い紙数の中で書かれていて有益ですのでぜひご一読を。