上げ潮がどんどん“上げ”になっている件、あるいは上げ潮がモリタク先生になった件についてw


 中川ブログを見よ、との天の声ありw 実は先週末にチェックしてたんだけども時間差かなあ、この面白い記事は掲載されてなかった。


http://www.nakagawahidenao.jp/pc/modules/wordpress0/index.php?p=377


<。私は日本の潜在成長率は3%あると考えるが、百歩譲って、日銀が考える1%台半ば程度の日本の潜在成長率から考えても、まだ、経済が過熱するはずがない。それとも日銀は日本の潜在成長率は1%を切っていると考えているのか。>

 中川幹事長はあくまでも潜在成長率論争を日銀にふっかけるつもりですねえ。まあ、これは声変わりしたインタゲ導入のための手札だから細かいことはいわず見守るのが吉か。と


 ところで、中川幹事長は日本の潜在成長率は3%あると書いてますけども、いつの間にか上昇しました笑。『上げ潮の時代』では潜在成長率=実質成長率とした上で、「二つの大きな柱」として、「実質成長率3%を目指して、実質成長率にかかわる労働力要因、資本要因、技術革新要因について対応する経済政策」をとる、としてます(90頁)。まあ、細かいことは誤差のレベルか、あるいはよりいっそうリフレ派の共通理解に立場をチェンジしたと好意的に理解しましょうか? (^^;)。


で、後半の日銀批判のレトリックである「平成の関東軍」は、こ、これは、モリタク先生が言い出したので、しかも僕も引用してるのだったりするし*1 笑


これじゃあ、が影響与えたかわかるだろ、ゴラァ 爆笑


 とりあえず、ことリフレ政策に関してだけは中川幹事長の現状の理解に異論は微塵もないです。あとはこの戦略が成功するかどうかでしょうね(ああ、ただし設備投資減税と消費税増税の組合せみたいなのはちょっとなあ→竹森論説参照ください)。あとこの人の「新聞族」という側面はまったくいただけないのですが、そこがダークサイドたる由縁か。


 ちなみに私、『週刊東洋経済』ではこの『上げ潮の時代』を非常に悩みましたけど今年度の経済書ベスト3の中に入れました。たった3ページの記述を記念してね。こんなこと書いてると田中は安倍・中川政権の犬みたいに言われちゃうかなあ 笑。別エントリーに書くけど、フリードマンピノチェット政権への関わりも規模ははるかに違えど同じもんかいな。爆


 

*1:森永卓郎ほか『日銀不況』参照、田中秀臣『経済論戦の読み方』。でもいま簡単に検索したらなんと日銀を関東軍と称したのはかのヴェルナーの『円の支配者』だったみたい。へぇ〜、そうでしたっけ? もうブックオフ行きで手元にないのでわからん 爆