日銀利上げの理由(日経公社債情報:蒲焼の匂ひ)


 いつもの『日経公社債情報』の記事ご紹介。「日銀ウォッチ」に「「利上げ」先制攻撃の理由」で末吉さんの寄稿です。

 これは本ブログでも言及しているhttp://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20060715のですが、今回の日銀の利上げの理由がほとんどみあたらず、あるとしたらただひとつ

 すでに総需要超過局面である、という認識のみである。ということですね。総需要だからインフレ懸念を先制攻撃的につぶす、というわけです。

これについてもすでにこの『公社債』情報で上のエントリー時にも紹介したドラゴン論説が説明しているとおりに景気感応的ハイパーフレキシブル潜在成長率ゆえのものでしょうね。

 実はこれ日銀だけではなく、末吉さんも指摘してますが内閣府、そしていま店頭にある『エコノミスト』の巻頭にあるいくつかの論説、一昨日紹介しました白川論説、などほぼすべてに共通する見解なのですね。(インフレが現状で加速しているか否か、景気の過熱・ダウンサイドリスクに直面しているか否かという判断はいわば枝葉末節ともいえる)この需要超過に現状の日本があるということが、私がみるに現在の日銀的なるものの政策観の大前提なんでしょう。