2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『ベッカー教授、ポズナー判事の常識破りの経済学』、脂肪税とエロマンガ規制

御本頂戴しました。ありがとうございます。本書はノーベル経済学賞受賞者のベッカーと、連邦裁判所の判事ポズナー両氏によって運営されているブログのエントリーから興味深い題材を収録したものであり、前著『ベッカー教授、ポズナー判事のブログで学ぶ経済…

いわゆる「スタグフレーション」仮説雑感

Twitterに書いたものを少し修正したもの 浜田宏一先生と岡田靖さんの共著論文を利用して、例えば岩田規久男先生のように日本の輸出産業の国際競争力を交易条件÷実質実効為替レートとする(岩田規久男『国際金融論入門 新版』参照)。交易条件はリーマンショ…

雇用不況とデフレ

半年ほど前に雑誌に掲載された論説の草稿。書いている事態には基本的に修正はない。雇用不況とデフレ 今年のノーベル経済学賞は、ピーター・ダイヤモンド他二名に対して与えられた。ダイヤモンドらが受賞した理由は、「サーチ理論」の貢献による。ダイヤモン…

浜田宏一イェール大学教授「経済学の現実を無視する菅内閣と日本銀行が国を滅ぼす」聞き手:高橋洋一 第1回 

リンク先はここhttp://gendai.ismedia.jp/articles/-/2180 すでにネットでは公開していまだ数時間しかたっていないが大評判のこの対談。僕も初めて確認したことがいくつかある。どちらかというとジャーナリスティックな面になるだろうか。 まず複数の証言が…

勝間和代『恋愛経済学』

恋愛を経済学的センスで読み解くことを目的にした勝間さん独自の恋愛論。これはかなりな力作です。実は本書の構想は一年近く前からお聞きしていたので本書の登場は待ちに待っていたものでした。 実は恋愛と経済学というのはかなり距離があったのです。イギリ…

「白川総裁、日銀批判に反論―「日本のバーナンキ」の巻き返し」in WSJ

http://jp.wsj.com/index.php/Economy/node_189811より全体的に日本銀行の政策について好意的のようでいて、客観的な視点から批判をしている。またどう考えても冒頭の白川総裁のスタンスは二枚舌的である。革新的な金融政策を行っているのに、なぜ先進諸国の…

「アキバを超える、AKB48」『調査情報』(TBSメディア総合研究所)

TBSメディア総合研究所が発行している知る人ぞ知る個性派の雑誌『調査情報』に「アキバを超える、AKB48」を寄稿しました。『AKB48の経済学』がでてから朝日新聞名古屋に書いたSKE48論と同様に、拙著の内容を前進させた論説です。特に秋葉原という場所の変容…

日独交流150周年

1861年の交流開始から150年。日本の近代化にしめたドイツ文化の影響は極めて大きいと思います。僕も日本経済思想史研究をやっていますが、ドイツの経済学を中心とした文化からの影響を抜きにこの分野を語ることは不可能です。経済思想の交流の再評価を含めて…