2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

近刊予告『日本思想という病』(中島岳志・片山杜秀・高田里惠子・植村和秀・田中秀臣)

光文社シノドスリーディングス第三弾として今月下旬に出ます。よろしくお願いします。こういう面子で本がでるというのも面白いかと思いますね。僕は主に戦前と現代の日本経済思想を100年の時空をまたいで論じてます。 日本思想という病(SYNODOS READINGS)…

菅財務大臣、円安発言と90円台半ばの為替レートターゲットの評価

http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20100107ATFL0706L07012010.html 「一時に比べて円高は是正されているが、もう少し円安方向に進めばいいと考えている」と述べた。そのうえで「経済界では1ドル=90円台半ばが貿易との関係で適切との見方が多い」と指摘…

ミスター円高から菅直人財務大臣へ

菅財務大臣か。未知数だし現状の認識ではだめだが、前任者のように凝り固まっていないところが圧倒的にいい。有能すぎる(藁 官僚にも耐性があるだろうから、少しは期待したい。 なお菅財務大臣(現在時刻では予定)のデフレ対策観については、以下のロジッ…

白川方明日本銀行総裁のデフレ原因論→「日本銀行に責任ないってば」(要約)

少し前の話題になるが備忘録の観点から書いておきたい。白川総裁がテレビ(ワールドビジネスサテライト)で日本銀行の政策について説明したことがあった。僕はテレビをみる余裕なかったので主に上念司さんのTwitterの「実況」で読んでいた。 ここでは(上念…

産業政策とは何か(岩田規久男・飯田泰之『ゼミナール経済政策入門からのメモ)

岩田・飯田『ゼミナール経済政策入門』は非常に便利な政策論の教科書である。上の小田切本にも関連するし、これからしばしば産業政策や産業組織論の話題が今年は頻繁にこのブログでもでてきそうなので整理のためにほぼ引用的に書かせて頂く。皆さんはぜひお…

小田切博『キャラクタ―とは何か』

マンガ批評に本格的に関心を持ち出してまだ一年未満だが、その中で昨年読んだ評論の中ではこの本はベスト5に入る。そして同時にこの本はかなり筋ワルである。これがいまの日本のマンガ批評の現状かもしれない。たぶん今週末に出るが著者からいち早く献本い…

『思想地図』vol.4ー座談会:変容する「政治性」のゆくえーシェリングの分離・融合モデルとの接続ー

積読解消シリーズもようやくゴールが見えてきましたがw、この本についても感想を書くつもりがだいぶ時間が経ってしまいました。この『思想地図』で興味を持ったのは三点です。宮崎哲弥さんを中心とした座談会、そして宇野常寛さんの論説、中川大地さんの要…

岡嶋裕史『ジオン軍の失敗』

ガンダムについてはすでに日本の文化史の背骨の一部を形成してしまっていて、ガンダムを語ることは(サンライズのキャラクター戦略を遠目に観ながらも)ある種、硬直化した訓詁学の様相を示している。いろいろなギャグや二次的、三次的創作物も要するにガン…

岩田規久男「日本銀行の金融政策の評価」

全国銀行協会の『金融』11月号に掲載された岩田先生の論説です。リーマンショック以降の日本銀行の政策を包括的に点検したものです。これに加えて12月以降の日銀の政策についての岩田先生の見解を示すこのエントリー、さらにインタビューのここ、そして『日…

『冬ソナ』完全版のお知らせ来る

アマゾンからのお知らせで知る。ようやく出るのか、完全版の日本語DVD。僕が最初に見たのがこの完全版の方。後で短縮版をみて全然印象が違うので驚いたものです。個人的に短縮版(つまり日本人の多くが見てきた方)は偽冬ソナとこころの中で呼んでいてあまり…

松尾匡のマクロ経済学観

松尾さんの最新エッセイをぼーと見てたら気になることがかいてあった。http://matsuo-tadasu.ptu.jp/essay_91231.html 現代的なケインズ理論は、価格や賃金が伸縮的だということを出発点にして話を組み立てています。 これって実は十年位前には常識的でなか…

2010年明けましておめでとうございます

昨日の夜は紅白歌合戦をみていたのですが、勝間和代さんが美川憲一さんのときのコメントで「不況もデフレも吹き飛びます」といったそうです。ちょうどお風呂に入っていたのでその瞬間をみることができなかったのですが、たった一言とはいえ「デフレ=悪」と…