飯塚数人『詩の根源へ』(藤原書店)

僕も審査委員を務めてる河上肇賞の奨励賞をうけた作品に大幅に書き換えが行われたものが出ました。

目次ご紹介。ご一読願えれば幸いです。

 

目次
0 ポエムVS現代詩

1 史上で最も純粋な詩
文学は虚構言語なのか/世界を一編の詩に閉じ込めた男/純粋詩はいかに成立したか

2 純粋な志としての詩
毛詩大序にあらわれた詩の社会的機能/論語にあらわれた詩の社会的機能/詩経について/解釈の多義性(政治風刺として)/解釈の多義性(挽歌として)/解釈の多義性(人間への信頼)/解釈の多義性(呪術儀礼として)/誤読される詩経/整形される詩/孔子も詩を誤読した

3 音楽と演劇と孔子
詩に興こり 礼に立ち 楽に成る/古代中国における音楽/天上の絶対純粋世界/礼とは何か/礼の起源/変貌する礼/天という思想/劇的なる人・孔子

4 伝統主義者VS神話収縮者
金芝河をめぐって/伝統と個人の才能/詩か小説か/伝統とは何か/保守主義新保守主義/ウイルソンが発見したもの/ロレンスが発見したもの/キリスト教と近代を乗り越える思想

5 現象する歌
言葉のない歌/音楽の起源をめぐる諸説/認知考古学者の冒険/全体的・多様式的・操作的・音楽的・ミメシス的/言語の起源をめぐる諸説/語源語・音素・音共感/動物との連続性が断ち切られる/詩的象徴の起源/唯言論の不毛/動物のことば 植物のことば

6 精霊としての興
自然を讃える先住民たち/一即多 多即一/フウィーヤとマーヒーヤ/芭蕉の詩の世界/詩経の志/興について/松本雅明の説/中国少数民族の歌垣/白川静の説/赤塚忠の説/古代中国の環境破壊

7 歌うことと語ること
投果という風習/死んだ鹿の謎/動物儀礼があった?/世界を説明するための神話/はじめに生命のあふれる世界があった/音声歌から詩が生まれるまでにあったこと/詩は自然にむかって呼びかける

8 成長する詩
霊的存在を歌う/シャマニズムのばあい/アフリカ人の世界観/気象と歌/個人の歌を持つ民族/自然が歌われはじめる/牧歌・農耕詩と民謡/アフリカとインドの呪文/古代文明と古代宗教/自然が支配される/苦悩と怒りが歌われる/真の伝統へ

∞ 詩の根源へ

あとがき

 

詩の根源へ

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