デイビッド・リカードを語る:後編(AJER動画)

 リカードの経済学の核心部分に入る後編です(前編はこちらから)。主著の『経済学及び課税の原理』の内容、成長論、比較優位の簡単なコンセプト(機会費用の説明)、機械論と失業、不況論争、現代の承継者たちなどを語ってます。来週は「セー法則」でおなじみのジャン・バティスト・セー編です。

youtube
http://www.youtube.com/watch?v=jLpvBdPMSuo
http://www.youtube.com/watch?v=uFjL5eUAlx4

ニコニコ動画
http://www.nicovideo.jp/watch/sm19457278
http://www.nicovideo.jp/watch/sm19457329

この動画を作成するにあたって利用した参考文献を以下に。まずリカード自身の原典は翻訳では以下のようにスラッファ編集の全集版の翻訳が完結している。今回の動画ではなによりも主著の『原理』と前期著作集、後期著作集、議会の演説および証言などが重要である。

リカードの伝記と基本的な理論部分の考察については以下の二冊を主に利用した。菱山氏のものはスラッファの影響が強い。真実氏のもの(1983年版の改訂版であることに注意)は特に伝記、原理の主要性格、機械論、日本へのリカードの導入史などで影響を参考にした。

リカード経済学入門 (1983年)

リカード経済学入門 (1983年)

海外のものでもいろいろあり過去に読んだものが多いが、今回は通史的なものとして以下のバーバーのものを使った。またスティグラーの97%論文は以下の論集に収録されていて翻訳はない(と思う)。

経済思想史入門 (1973年) (至誠堂新書)

経済思想史入門 (1973年) (至誠堂新書)

  • 作者: ウィリアム J.バーバー,稲毛満春,大西高明
  • 出版社/メーカー: 至誠堂
  • 発売日: 1973
  • メディア: 新書
  • 購入: 1人 クリック: 1回
  • この商品を含むブログを見る
Essays in the History of Economics

Essays in the History of Economics

また以下の最新の経済学史の通史も非常に便利である。マルサスの回でも利用した。スティグリッツTwitterで賞賛していたので利用する気になった。
Economics Evolving: A History of Economic Thought

Economics Evolving: A History of Economic Thought

リカードの影響を受けた経済学者としてスラッファと小泉信三をあげた。両者の代表作は以下。
商品による商品の生産―経済理論批判序説

商品による商品の生産―経済理論批判序説

いままでの経済思想史塾動画一覧

アダム・スミス編前編http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20121025#p1

アダム・スミス編後編http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20121031#p1

トマス・ロバート・マルサス編前編http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20121107#p1

トマス・ロバート・マルサス編後編http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20121113#p1