橋下徹大阪市長の文楽問題関連

 昨日の夜中のつぶやきのまとめ。

 橋下市長の以下のつぶやきがリツイートされてきた。

RT @t_ishin: http://t.co/4jexMTPp文化行政に関する僕の問題意識。上山信一大阪府市特別顧問がまとめてくれています。「文化は大切、予算を削るな」と言うのは簡単。文化予算の構造を正さないと日本の文化は死ぬ。自称インテリは「文化は大切!」としか言わない。こやつらが文化を殺している

これを読んで以下のつぶやきを書いた。

 世界各国さまざまな文化行政がありえる。国や地方自治体が補助金を与えるだけが文化行政ではない。また逆に「文化予算の構造を正さないと日本の文化は死ぬ」というのもツイッター的なキャッチ―さなだけの産物だと思う。大阪市補助金もらってるのだけが文化じゃない。当たり前だが。
 
 橋下徹市長がすすめてた上山信一氏のサイトをいまみたけど、文楽問題の補助金についてはなぜこの方向性が問題なのかさっぱりわからない。いい方向ではないのか? 「上山:「補助金問題」については、組織の運営補助を廃して事業助成とすること、また役所のOBを引き上げることを決めました」。

 ちなみに文楽への補助金行政は、戦後できたもので、その基本コンセプトは、経済学史家で著名だった高橋誠一郎氏の主導だったと記憶している。『高橋誠一郎 人と学問』などを読むとそこらへんの伝統芸術保護について書いてある。ただ他方で高橋は、興行はリスクをおそれずやるべきだとも。

 この上山信一氏の大阪市文楽問題についての記述をみると、僕はとてもまっとうな方向に思える。http://t.co/wwy6Koh6 ムダな仲介組織への補助金カットが、いつの間にか、文楽そのものをダメにするみたいな話にすり替わっている。事業補助を中心にするならばそれは妥当だ。

 文楽は守っても、文楽に寄生する組織は守らない。これ基本ではないの。橋下氏の発言のとげに感情的に反発するだけの低レベルには付き合いきれない。

高橋誠一郎 人と学問

高橋誠一郎 人と学問