自民党後継問題&民主党追加経済対策雑感

 朝日新聞朝刊から。自民党麻生首相に退陣フラグ。まあ、本人は首相大好きオタク(なんだそりゃ?)だから党内がどんなに反対しても居座ろうと思えばいれるのかもしれないけれど。それにしても合理的にはもう終りでしょうね。で、後継有力候補の一覧がでてて(政治欄)、なんと石破茂農水相の弱点が「「オタク」イメージ」。そりゃ、「オタク」を卑下するひでえ書き方だなあ、と(笑)。まあ、おいといて有力候補はやはり与謝野大臣と小池議員のふたり、それに若手、という感じ。


 小池議員の後ろには暗黒闘気(これは周知のネットジャーゴン)が感じられるので(笑)、彼女が首相になればそれはいくつかのリフレ的な政策を採用する可能性は、たぶんいまの与野党すべての首相候補を見回したときに一番大きい。たぶん現実的には小池政権がリフレ実現のために距離が一番近いだろう。

 ただ問題は、総裁ー首相候補として、どんな政治的なスローガンを持ち出してくるかで、この種のポピュリストは大きく政策採用の性格も規定されるように思える。その政治的スローガンが、暗黒波動的リフレであればいいのだが、実際は違うものがでてくるかもしれない。それがまた「構造改革なくして景気回復なし」みたいなピントがずれたものになったりしたら無駄な時間と政治資源が費やされ、その間、国民の生活はさらに困窮するかもしれない(小泉政権前半にいえたこと)。

 つまり裏に暗黒闘気があっても、この人のポピュリスト性が本当に心配。ともかく日本ではすなふきんさんdemianさんが嘆いているように「景気回復策は悪」という心情が強いからね。そういう心情がポピュリストの基盤になるのが一番怖い。


 その意味では、与謝野大臣は、その種の国民的心情にもろ立脚していて、おまけに永田町的に「強い」といわれている。朝日の記事では、弱点は「消費税増税論者」だというが、これも年金不安解消という高齢者層受けする甘言と組み合わさることで、短期の景気対策は官僚・日銀の提起したもの丸呑み=より一層の景気刺激策は現時点ですべて予想できる小幅なもの、長期は財政再建という目的で実際には、長期的な政府の効率化の放棄を目指すことになりそう。まあ、いまのところ現実的には与謝野政権の確率が高い(もう麻生政権で選挙はやらんでしょ)んでしょう。


 朝日のその自民ネタの下は、民主党の追加景気対策について、何日か前にこのブログでも民主党景気対策が余りに不十分だと指摘したけれども(まあ、いまの自民と大して代らないのがなんだかあなあ感ありあり…官僚・日銀の想定内でなんで政権が代る必要があるのか景気対策だけみても僕にはよくわからない)、党内でもそれはいかん、ということでいくつか。ひとつはやはりグリーン関係 笑。規模は3〜4兆円とこれまたどこぞの官庁の想定範囲内。およそいまの需給ギャップを睨んだものではない。


 注目すべきは、前原副代表がテレビでいったらしい「最低でも一年で30兆円以上プラスというぐらいの気持ちでやらないと日本経済は底抜けする」といったこと。この認識は正しい。しかしその後に彼が持ち出してきたのが、相続税減免措置付きの無税国債(笑) 

 そんなに富裕層減税への秋波が好きなのかな?(世代にまたがる経済格差をひろげたりするし、富裕層の減税による消増は僕は望みうすに思える。むしろ所得制約の厳しい中間層・低所得層への減税を行うならわかるけどね)。