原田泰・神田慶司『物価迷走ーインフレーションとは何か』

 ご恵贈いただきました。どうもありがとうございます。先月終りから今日まで個人的に「原田泰祭り」状態な田中ですが、この新刊も興味深いテーマで、いまの「仮装インフレ+実相デフレ」(簡単にいうと石油・食料品高く、懐さびしい)がどのように金融政策にかかわっているのかを解説されていると思います。先日の岩田先生の本もそうですが安易な新書がものすごく激増中ななかで、原田さんの本はそれらと一線を画して昔ながらの専門的な議論にも使える高度な内容をやさしく解説されていて便利です。飯田泰之さんの『歴史で学ぶマネーの理論』や安達誠司さんの『脱デフレの経済分析』と併読されるとさらに威力を増しそうです。

物価迷走  ――インフレーションとは何か (角川oneテーマ21)

物価迷走 ――インフレーションとは何か (角川oneテーマ21)