朝からすごいもの見た件について


 テレビはみない主義なんですが、何か朝遅くに起きたらサンデープロジェクトやってて、司会田原氏、民主党藤井氏、自民与謝野氏のメンツだったので消そうと思ったら、いきなり田原氏が「日銀総裁の件はどうですか? 武藤氏とか」とふったので、一瞬消そうと思ったリモコンの手がとまる 笑。

藤井「通貨の安定に寄与する人がいい。インフレを待望する人はもってのほか」

と聞いた次に与謝野氏が何か「暴」を振りまいていたので、この三者の「暴」論大会の結末を悟り、さっさと消しましたとさ。

 しかしすごい三者対談だ 笑。まあ、これが日本の「常識」なわけであり、日本的定義の(笑)デフレ≒通貨安定が望ましいという暴論がテレビなどで人気を得ているわけだけれども、まあ、政治家の中にも人気はないが、まともな人は大勢いるのでそれに期待はしてますよ。ニヒリストじゃないから。


 ちなみに最近は特定ブログを中心に英語が読めないことを前提に記事の捏造が行われたようですが(爆笑)、例えば以下の経済ブログ(残念ながら英文)を読んでみていただければわかるように、通貨安定の基準がまったく異なり、そして石油価格高騰懸念の情勢であってもいかに利上げをしないですむか必死に議論しているのがわかると思います。それに反して日本では実質マイナスからせいぜい(日銀ベースで 笑)0.%台であっても利上げを目標にしているわけで、そんな狂った金融政策観が日本のここ10数年一貫して大きな変更がない日本の元凶=暴論だということの認識がないままなんですよね。

http://www.econbrowser.com/archives/2008/02/did_somebody_sa.html

上のは時間があれば日本語で要旨を紹介します。バーナンキやマンキューらの議論も非常に参考になりますね。


 それと民主党の藤井氏の上のアンチリフレ的=親日銀の考えはまあ党内の雰囲気を反映しているのでしょう。そしてその延長で、財金分離論(デカップリング)なるまったく経済的な基礎を有しない暴論が発する淵源でもあるんでしょうね。この財金デカップリング論を擁護する何か理論でもあるんでしょうか? 


 ところで以下の塩田氏の本を読んだのですが経済に関しての同党の見解についてはほとんど触れることがなくその意味では残念だったのですが、ただ一箇所、前原前代表の発言をひいていてそれが面白かったですね。面白いというのは肯定的ではなく否定的な意味で。彼はキャッチアップ型の中央集権体制が非効率で自己増殖的である、と否定した上で政府の役割をいくつかに限定するのですが、そこに「通商政策」を含めているわけです。まあ、なんら具体的な内容を示されていないのですが、「通商政策」など僕には「キャッチアップ型の中央集権体制」の「非効率で自己増殖的」というものを擁護する典型的な政策ではないか(少なくともその要素を大きく含む)と思いますが。

民主党の研究 (平凡社新書)

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