日本銀行の(彼らの主観による)「敗北」の分水嶺はどこか?


 あとでエントリーするかもしれない今週の『東洋経済』の河野龍太郎論説、それに最近話題の利下げ主張した嶋中論説などとの関連で少し無駄話を。


 日本銀行が資産市場の歪みを重視するいわゆる「第二の柱」を重視していて、いまだにバブル警戒論ゆえの金利上げ路線を変更してませんが、もしこの過度に強固なバブル潰し路線の変更が行われるとしたらどこらへんが目安なのか、放談として考えてみると*1


たぶん、日経平均12000円台前半(TOPIXだと1200近傍)、為替だと1ドル90円台前半が、僕のいいかげんな目安。


 もちろんこれは次第に信憑性を帯びてきているけれども、どうなるかは実際にわからない。しかし上記のような指標が定着した段階で、日本銀行が「敗北」を事実上認めても、そのときは日本経済がとっくの昔にひどい状況に陥っていることだけは間違いない。そして上記の資産価格の指標が「とてもそこまで落ち込まないし円高は進行しないだろう」と思う人がいれば、その感覚はある意味では正しい。つまりそれぐらい「この段階でようやくかよ」と思う水準にまでこないと日銀は現状の金利上げモードを変更しないと僕は推察している(もちろん当ブログでも何度も言及するように総裁任期切れまで現状維持が続く公算の方が強いでしょう)。


 あと総裁交代すれば現状の福井後期レジームはとりあえず終わるので上記の情勢変化によらず、日銀の政策がどうなるかはわからない。


 しかし相場関係ブログとか本石町日記とかすごくテクニカルなことを金融政策を論じるうえで問題にしている傾向が強いけれども、委細問わなければ河野論説や嶋中論説あたりが日銀に批判的・批判的でない人でもとりあえずは認めざるをえない大枠の「合意」になりつつあるのかもしれない。それはあとで紹介予定。

*1:僕はこんな目安をとってなにか金融政策を考えてませんが、あくまでも想定する日銀目線で、ということでです