岡崎京子『秋の日は釣瓶落とし』


 岡崎京子の作品を久しぶりに読む。これは初出のときに読んだ記憶があるようなないような。しかし受話器(コードついてるの)を顎ではさみながら、両手で他の事やりながら語るような人間関係みたいな感じ。「弟」の書き込みが足りなく、また「妻」や「母」もよくわからない。再婚相手だけがなぜか登場シーンがほとんどないにもかかわらず妙に生ナマしい。あと岡崎作品の僕からみての読みどころである非情さがないのも残念。同時期に再販されたとおぼしき『セカンドバージン』は未読。


秋の日は釣瓶落とし (アクションコミックス)

秋の日は釣瓶落とし (アクションコミックス)


ところでいままで読んだ岡崎作品をこの機会にあげてみると、『ヘルタスケルター』、『リバーズ・エッジ、『Pink』、『あたしは貴兄(あなた)のオモチャなの』、 『うたかたの日々』、『チワワちゃん』、『東京ガールズブラボー、『恋とはどういうものかしら』、『エンド・オブ・ザ・ワールド』、『ジオラマボーイ パノラマガール 』。太字にしたのがお気に入り。短編集で読んでないのが多いのに気がついたのでそのうちにどうにかしたいものである。