ぶく魔に固定客の方から「ブログモードにして」というご意見をいただいたのでとりあえず変更しますた。Permalinkが嫌いな言葉ですがw まあ、支障がなければこのまんま東で。→あれれ、日記モードにしたのをブログモードにすると過去のブクマが全部消滅。それではいくらなんでもあんまりなので元に戻しました。
原田泰・神田慶司『物価迷走ーインフレーションとは何か』
ご恵贈いただきました。どうもありがとうございます。先月終りから今日まで個人的に「原田泰祭り」状態な田中ですが、この新刊も興味深いテーマで、いまの「仮装インフレ+実相デフレ」(簡単にいうと石油・食料品高く、懐さびしい)がどのように金融政策にかかわっているのかを解説されていると思います。先日の岩田先生の本もそうですが安易な新書がものすごく激増中ななかで、原田さんの本はそれらと一線を画して昔ながらの専門的な議論にも使える高度な内容をやさしく解説されていて便利です。飯田泰之さんの『歴史で学ぶマネーの理論』や安達誠司さんの『脱デフレの経済分析』と併読されるとさらに威力を増しそうです。
物価迷走 ――インフレーションとは何か (角川oneテーマ21)
- 作者: 神田慶司,原田泰
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/11/10
- メディア: 新書
- クリック: 49回
- この商品を含むブログ (5件) を見る
いま読んでいるミクロ経済学の教科書
ちょっと必要あって読んでいるミクロ経済学の初級と中級レベルの教科書なんですが、僕は数理的な傾向のものよりもこういうシカゴ学派仕立というんでしょうか、実例に応用したものが好きですね。
Exchange and Production (Study Guide)
- 作者: Armen A. Alchain,William R. Allen
- 出版社/メーカー: Wadsworth Pub Co
- 発売日: 1983/06/01
- メディア: ペーパーバック
- この商品を含むブログ (1件) を見る
Price Theory and Applications: Decisions, Markets, and Information
- 作者: Jack Hirshleifer,Amihai Glazer,David Hirshleifer
- 出版社/メーカー: Cambridge University Press
- 発売日: 2005/09/12
- メディア: ハードカバー
- この商品を含むブログ (1件) を見る
これに影響を受けたのが、原田泰さんの『経済学で考える』(日本評論社)だそうです。その原田さんの本はいまから23年も前のものです。最近は、『ヤバい経済学』のブレイクで、実例に経済学の応用をするものはすべてレビットらの本の延長と考えられがちですが、実際にはレビットたちの方がシカゴ学派的な応用ミクロ経済学の流れにあるようで(本人たちが意識しているしてないは別にして)、この種の試みは昔から実はいろいろあるんですよね。
例えば原田さんの本の節題をあげてみると、「砂浜を二倍にする発明は無価値か」「ゴルフ場ではなぜ会員料をとられるのか」「日本の銀行はなぜ一等地にあるのか」「クジラ捕りは続けるべきではないのか」「バイキング料理は公平か」「犯罪者への賄賂は犯罪防止の近道ではないか」などいまでも十分ネタとしてつかえますね。一貫して人間の合理性からの考察が採用されています。
戦争においてすら人間の合理性を仮定することによって、有益な教訓が得られる。戦争の勃発に偶然的要素があるという指摘はむろん正しい。ヒトラーが狂気をもった人間であったこともたしかだろう。しかし、ヒトラーはオランダに侵入しなかった。そこには、合理的な「戦争の計算」が働いたに違いない。「戦争の計算」について考えることは、国土を蹂躙されないためにも有益であろう。もし、人間の合理性を仮定しなければ、事実から学ぶことはなにもできなくなる。
内容無保証:諧謔的?金融危機用語集
『週刊ポスト』の記事のために作成した元原稿。前の日に打ち合わせの飲み会(田中本人は打ち合わせと思わず旧知の編集の人とのただの飲み会だと完全に緩んで出たw)で、うんで400字で10枚くらいで金融危機の用語集の下敷き(ラフ)にしたいので「おっさん向けに比喩豊かに」書いてらぶ、といわれて大急ぎで書いたもの。なので内容は無保証。誤植・誤解・誤記・うんこいろいろあっても直さず放置。まともになったのが先週の週刊ポストに掲載されてるずら。
(補遺)かなり頻繁にネットの中で思うけれどもこんな大急ぎでかいた誤記だらけのただのラフメモにはてブがつき、昨日のそれなりに主張をもった『イーグルアイ』エントリーがスルー気味。本当に秋の深まりをしみじみと感じます。
続きを読む