Voice三月号(山形浩生、若田部昌澄論説など) 


 このお二人の連載エッセイが読めるということで、個人的には『日経公社債情報』と並ぶお気に入りに急上昇した同誌です。


 今月号のテーマは、山形さんが教育再生会議の人選が「天才」に偏っているので、偏った発言しかでてこない、もしこの種の会議や委員会をまともにやる気があるならば普通の人の意見を聞いたほうが有益であろう、という指摘。


 若田部さんの論説は、日本銀行と政府が政策目標を共有していないための政治経済学的リスク(中銀は事実上のゼロインフレを目標にしている点で政府と目標を共有していず、そのために政府との政治的緊張関係が発生し政策決定に悪影響を与えてしまう)について書かれています。


 そして昨日の高橋洋一パッシング記事と重ねると非常においしいのがw 竹中平蔵氏の論説です。ここで注目点は、やはり財務省はじめ天下りの最大のメッカw 政府系金融機関改革について官僚の妨害工作への注意をうながす個所でしょう。すでにその妨害工作の典型を昨日このブログで紹介しましたがw 簡単にいうと高橋さんの政権内の位置取りが今後どうなるかで、この政府系金融機関改革やリフレ政策=まじめな上潮路線の趨勢が判断できるでしょうね。この竹中論説も読むに値します。

 浦島太郎伝説:納得の新(?)解釈


 なんで浦島太郎が竜宮城から持ち帰った玉手箱が空で、それをあけると彼は老人になるのか? 子どもの頃から微妙に納得がいかない思いをしていましたが、『アメリカンコミック大全』で紹介もされてたデビッド・マッズケリの「漁師と乙姫」は細部のフォローが効いていて、この伝説の結末に納得のいく解釈を提供していますね。まあ、不条理に終わってもいいわけですが 笑。


 

Big Fat Little Lit (Picture Puffin Books)

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