「大戦のもたらせる思想の変化」『全集2』大正7年11月25日号(東洋経済、以下別記なければ同誌)。

「けだし英国に発祥し、英国に最も強く伝われる個人主義なるものは、決して社会の統一的組織を無視したるものではない。たとえばこれをアダム・スミスの経済学に見よ。彼は産業に対する政府の干渉を排斥した。而して個人の活動の自由を主張した。しかしながら彼がかく個人の自由活動を主張したのは、決して個人が銘々勝手我がままを行ってよいという意味ではない。個人に活動の自由を許すことこそ、もっとも善く社会全体の利益を増進する方法であると信じたからである。英国のいわゆる個人主義者が個人を尊重するのは、皆この意味である。彼らの欠点は社会の統一的組織を無視したことではなく、それを得る方法にある。すなわち個人の利益は、これに何らの制限管理を行わざるも、自然に社会の利益と一致せねばならぬと見た点にある」。

シュンペーター「大学は建物ではない」


 この名言を中村宗悦さんから教えてもらったのですが、東京商科大を訪問したときのシュンペーターのこの発言がでる原典(?)ってどこにあるんだろうか?

タイトルにあげて思ったけれども、シュンペーターの言葉ってどこかモラル的すぎるんですよね。